楽天証券には『楽ラップ』という『投資一任口座 × ロボアドバイザー』の機能が付け加えられた口座が存在しています。
今回は、楽ラップの魅力をわかりやすく紐解いていきたいと思います。
楽ラップのほかに魅力的なロボアドバイザーについては以下でランキング形式でお伝えしていますので参考にしていただければと思います。
Contents
『楽ラップ』は『ラップ口座』と『ロボアドバイザー』の長所を組み合わせたサービス
ではまず楽ラップの特徴についてお伝えしていきたいと思います。
◾️ 楽ラップの特徴:
『ラップ口座』は投資を一任できる口座だけど普通は高い。しかし『楽ラップ』は超低手数料
ラップ口座とは証券会社や信託銀行などが個人の投資家から資金を預かり、資産運用を一任されて投資銘柄の選定から売買まで行う形態のことです。
『三菱UFJ銀行』『みずほ証券』『三井住友銀行』などの大手銀行などもサービスを提供しております。
投資には興味あるけども投資の仕方がわからない投資初心者の方にとって、以下のようなメリットがあります。
- 個々人(年齢やリスク選好)に合わせてポートフォリオを組成
- 自分は何もせずにプロが勝手にポートフォリオの組成から売買まで一気通貫で行ってくれる
しかし、概して通常の金融機関のラップ口座の場合、最低投資金額が数百万円からと高額に設定されていることが多いです。
さらに取引手数料も全て合わせると3%という高額になることが通例です。
銀行や証券会社では『人』が配置されているので人件費がかかります。
そのため、ある程度の手数料報酬を見込む必要があるので致し方ないのですが、投資家側からすると厳しい条件ですね。
しかし、『楽ラップ』は後述するようにロボアドバイザーなので人件費がかかっていません。
従い、10万円から始めることができることに加え、非常に割安な価格でラップ口座が提供されております。
以下の『固定報酬型』と『固定報酬+成功報酬』型の手数料系にわけられております。
◾️ 固定報酬:
申込手数料0円 + 固定報酬最大0.702%年率 + ファンド費用最大0.288% = 1%未満
◾️ 成果報酬:
申込手数料0円 + 固定報酬最大0.594%年率 + 運用益の5.4% + ファンド費用最大0.288%
申込手数料はどちらも0円で、ファンド費用は同じく0.288%年率で同じです。
ファンド費用というのは『楽ラップ』が選択している投資信託(ファンド)の信託報酬です。
成果報酬の成果報酬『運用益の5.4%』というのは例えば、100万円投資して運用益が10%でた場合110万円となります。
利益は10万円なので、この利益の5.4%つまり5400円を成功報酬として徴収しますという形態です。
結局どちらの方が得なのかは運用報酬次第なのです。
しかし、約2%以上の運用益がでた場合は固定報酬の方がお得ということもあり約70%の方が固定報酬型のプランを選んでおります。
『楽ラップ』はロボアドバイザーが個々人の趣向にあわせた運用を『自動』でおこなってくれて手間いらず
楽ラップは人間が運用するのではなく『AI』が個々人の趣向に合わせておすすめの運用ポートフォリオを組んでくれます。
◾️ その他の証券会社のロボアド:
まずは無料診断を行うのですが以下のような質問に回答していきおすすめの運用コースが診断されます。
楽天証券の口座を開設後に右上の楽ラップのボタンを押すと、以下の画面に移ります。
筆者は既に診断済みなので『運用コースを再診断』となりますが、初めての方は『運用コースを診断』となります。
ちなみに診断は無料なので『押すの怖いな』と考える必要性は全くありません。
すると、以下のような質問が流れてきて選択式に回答します。
- あなたの性別を教えて下さい
- あなたの年代を教えて下さい
- 交流会に参加したところ、知り合いが1人もいませんでした。あなたはどうしますか?
- 少し体の調子が悪いと感じました。どうしますか?
- 年始にデパートに行ったら福袋が売られていました。どうしますか?
- あなたの使っているスマホの新作が出ました。どうしますか?
- 懸賞に参加するとしたら、あなたならどちらを選びますか?
- 市況が変化していく中で、長期投資で成功するためにあなたの考えに近いのはどちらですか?
- 野菜を買う時に、どのように選びますか?
- 初対面で人の性格を見分けることが得意ですか?
- 100万円の「臨時収入」がありました。あなたならどのくらい貯金しますか?
- 金融商品に対する投資によって期待する収益の額としてどれが一番近いですか?
- 将来のあなたの所得は以下のイメージでどれが一番近いですか?
- あなたは現在の仕事に不満があります。どうしますか?
- あなたの投資歴を教えてください。
- 金融商品に対する投資は総資産のどれくらいの比率が適切だと感じますか?
前半は投資と一見関係のない質問がおおいですが、徐々に後半になるにつれてダイレクトな質問が増えていく印象でした。
一見、関係のない前半の質問も例えば二個目の交流会では投資に対する『積極運用?リスク回避運用?』などを見てるのかなと考えながら回答していくのも醍醐味の一つです。
筆者の場合はTVT機能付(後述)の積極度は中程度の結果がでました。
積極度が高ければ高いほどハイリスク・ハイリターン、低ければ低いほどローリスク・ローリターン運用となります。
結果を受けて不服だなと思われる方もいらっしゃると思います。実際、筆者も不服です。
筆者は投資に対して積極的にリスクをとって大きなリターンを狙いたいと考えています。
診断結果には満足がいかないという筆者のような人は上図の右下にある『運用コース/積立・運用金額の設定・変更』をクリックして下さい。
すると、自分の好ましい運用商品に切り替えて申し込むことができます。
相場下落時のリスク回避であるTVT機能が魅力的
楽ラップでは株価が下落する局面で、株式投資の割合を減らして損失を逓減するTVT機能をつけることが可能です。
TVT機能では株式市場の下落が継続すると見込まれる時に債券の割合を増やして、相場が落ち着いたら通常の配分に戻します。
(引用:楽ラップ)
下落を逓減するというメリットがある代わりに、デメリットがあります。
それは、大きく下落した後に、リバウンドして値が戻る過程での上昇局面を捉えることができない、というものです。
ただ、概してTVT機能が付いている運用プランの方が下落を免れて良い成績を残しています。
従い、今までの結果を考えるとTVT機能はつけておいた方が良いでしょう。
無料診断では結果としてTVTをつけるかどうかまで判断してくれます。
どうすべきか分からないという方は診断結果に任せるがいいかもしれませんね。
楽ラップの組み入れファンドは長期投資に適した低手数料の投資信託で構成
楽ラップに組み入れられている銘柄は以下のようにインデックス型のファンドで手数料が低いものが選ばれています。
先ほど申し上げた『積極度』に応じて株式の比率を組み替えてポートフォリオを組成しており構成要素は変わりません。
分類 | 商品名 |
日本株式 | ステート・ストリート日本株式インデックス・オープン |
先進国株式 | ステート・ストリート先進国株式インデックス・オープン |
たわらノーロード先進国株式<ラップ向け> | |
先進国株式 (為替ヘッジ有り) | ステート・ストリート先進国株式インデックス・オープン (為替ヘッジ有り) |
新興国株式 | ステート・ストリート新興国株式インデックス・オープン |
タワラノーロード新興国株式<ラップ向け> | |
国内債券 | ステート・ストリート日本債券インデックス・オープン |
先進国債券 | ステート・ストリート先進国債券インデックス・オープン |
たわらノーロード先進国債券<ラップ向け> | |
先進国債券 (為替ヘッジ有り) | ステート・ストリート先進国債券インデックス・オープン (為替ヘッジ有り) |
ステート・ストリート米国社債インデックス・オープン (為替ヘッジ有り) | |
新興国債券 | ステート・ストリート新興国債券インデックス・オープン |
国内リート | たわらノーロード国内リート<ラップ向け> |
たわらノーロード先進国リート<ラップ向け> |
インデックス型の投資信託は長期的に指数に対してプラスのリターンを出し、長期的な資産形成に資することが確認されています。
組み入れ構成銘柄はインデックス型ばかりで最大でも信託報酬が0.288%年率であり申し分ないと評価することができるでしょう。
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『楽ラップ』の成績を分析〜下落リスクを抑えた安定〜
楽ラップでは運用商品を積極度と下落リスク逓減機能TVTの有り無しに応じて以下の9つに分類されます。
TVTなし | TVTあり | |
保守的 | 1000100 | なし |
やや保守型 | 1000200 | 1000600 |
やや積極型 | 1000300 | 1000700 |
積極型 | 1000400 | 1000800 |
かなり積極型 | 1000500 | 1000900 |
各運用プランについて2016年7月最初から2018年11月末までの運用成績をプロットしたものが以下となります。
(楽ラップ公表データを元に編集部作成)
『やや積極型(TVT)』> 『かなり積極型(TVT)』> 『やや積極型』> 『かなり積極型』>> 『やや保守型(TVT)』 > 『積極型(TVT)』 >> 『やや保守型』> 『積極型』> 『保守型』
全ての積極度別に色分けしましたが、TVTをつけている方が高い成績を残していることがわかります。
特筆すべきなのは2018年度の安定した値動きです。
最終的に日経平均株価と殆ど同じ成績に収束はしておりますが、途中の右往左往が抑えられており安定運用が実施できているのがよくわかりますね。
特に2018年の1月、2月の大幅下落時には総じて日経平均の下落幅の半分程度に抑えられています。
総じて『楽ラップ』は株式市場に対して小さい値動きで安定的に運用がなされていることがわかります。
一番積極的な『かなり積極型(TVTなし)』でも外国株式と国内株式で80%に抑えており、
債券や現金、REITも取り入れて安定的なポートフォリオを構築しております。
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まとめ
楽ラップは『ラップ口座』をAIを用いて手軽に(10万円〜)尚且つ低い手数料(固定型であれば年率1%未満)で、
運用することができる楽天証券の画期的なサービスです。
楽ラップはAIが出題する質問に答えるだけで最適なコースを9種類のパターンから提案してくれます。
各ポートフォリオに組み入れられているファンドは低コストで長期投資に適したインデックスファンドが厳選されており、
質に拘った構成となっています。
楽ラップは他のアドバイザーとは異なり、相場下落時のポートフォリオ自動組み替えによる、下落リスク対策であるTVT機能を取り入れています。
実際に、TVT機能を取り入れたプランは総じてよい成績を残しています。
楽天証券は楽ラップのみならず、特に投資信託を検討されている方にとってはダントツでおすすめできる証券会社となっています。
楽天証券は個人投資家にとって必携の証券口座となりますので、まだ開設されていないという方は開設することを強くおすすめします。
以上、評判の楽天証券のロボアドバイザー『楽ラップ』を徹底評価!魅力と実績をわかりやすく解説する。…の話題でした。