「楽天証券」は新規口座開設数でSBI証券を抑え、No.1の座に輝いているネット証券会社です。
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実は50件近くも取り扱っていた楽天証券!本格再開を決算資料で表明
楽天証券は事実、リーマンショックからIPO投資(取扱数)は弱くなっています。
しかし、実は2004年から2006年にかけては40件〜50件の取り扱いがありました。
比較的IPO投資にも強い証券会社だったのです。
楽天証券 | 総IPO数 | |
2004年 | 40 | 175 |
2005年 | 47 | 48 |
2006年 | 40 | 188 |
2007年 | 21 | 121 |
2008年 | 20 | 49 |
2009年 | 5 | 19 |
2010年 | 3 | 22 |
2011年 | 15 | 36 |
2012年 | 6 | 46 |
2013年 | 2 | 54 |
2014年 | 2 | 77 |
2015年 | 10 | 92 |
2016年 | 8 | 83 |
2017年 | 4 | 90 |
2018年 | 11 | 90 |
2019年 (3月8日時点) | 3 | 6 |
後ほど説明するのですが、IPO株は購入申込スケジュールが特殊です。
同じ資金を使って、他証券会社と併せて「2回」抽選に参加することができるので非常にお得なのです。
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楽天証券のIPOの特徴
抽選での配分率が100%で個人投資家にチャンス!
いくら取り扱いが多い証券会社であっても、「抽選で配分される比率が低い」証券会社であれば当選確率は低くなります。
まず、主幹事、並びに幹事証券会社は機関投資家(大資本の投資家や生損保、金融機関等)と個人投資家に配分を割り振ります。
「日本証券業協会」の情報から基本的に以下のような配分になっています。
● 機関投資家:10%-20%割振
● 個人投資家:80%-90%割振
楽天証券は機関投資家への配分については名言はしておりません。
機関投資家のお客様につきましては、需要への参加状況などを考慮の上、適切な配分に心がけております。
個人投資家に割り振られた分は「店頭販売」。
つまり、証券会社の営業員と対面で取引をしている投資家に優先的に配分する優先分。
そして、抽選で配分される分との2つに分けられます。
店舗型の三大証券会社の抽選での配分率は以下のように非常に低くなっています。
- 野村證券:10%
- 大和證券:25%
- SMBC日興證券:10%
新規公開株の個人のお客様(機関投資家以外の法人のお客様を含みます。以下同じ)への配 分は、配分の機会を公平に提供するため、原則として抽選により配分先を決定いたします。
抽選は資金力が大きい人が多い資金比例方式
IPO株の抽選方式は証券会社によって異なります。
1人1票として抽選が実施される方式と、申し込み株数に応じて抽選が行われる方式があります。
楽天証券は「申し込み数」が多い人が当選しやすい方式を適用しています。
例えばAさん、Bさん、Cさんが以下のようにIPOを申し込んだとします。
1人1票制を敷いている証券会社はAさん、Bさん、Cさんの当選確率は同じです。
では。楽天証券やSBI証券のように資金比例方式を適用している証券会社ではどうでしょう?
AさんはCさんの5倍、BさんはCさんの3倍の当選確率となります。
抽選スケジュールは後期型で資金効率UP
楽天証券は上記でいうと、「後期型」です。
SBI証券、SMBC日興証券など主要な証券会社は基本的に前期型となっています。
前期型 | SBI証券 SMBC日興証券 野村證券 マネックス証券 |
後期型 | 楽天証券 松井証券 カブドットコム証券 |
後期型の楽天証券は、以下の2STEPを行うことで抽選対象となります。
【STEP1.ブックビルディングに参加する】
IPOは基本的に以下のスケジュールで進行します。
「ブックビルディング期間」というのは証券会社が投資家からの申し込みを受け付ける期間できます。
この際に[申込株数×申告価格]の預かり資金が口座の中に必要・ない場合は入金が必要となります。
例えば、300株申し込んで申告価格が1000円の場合は300円×1000円=30万円の入金が必要となります。
ここで成行注文の場合は上限価格が適用されます。
一度ブックビルディングをすれば、STEP2の購入申し込みまでについては資金を他の証券会社や銀行に移動しても問題ありません。
【STEP2.購入申し込みを行う】
ブックビルディングに参加後、購入申込期間の翌日までに現金化されている決定した[売出価格×申込株数]の資金が必要となります。
つまり、楽天証券のブックビルディング時に一旦楽天証券に入金して、ブックビルディングだけ完了させます。
その後、例えばSBI証券のような前期型証券に楽天証券から資金を移動して前期型でもブックビルディング申込を行います。
ここまでを済ませた状況で、前期型証券会社で当選した場合は、そのまま購入申込を行い、めでたしめでたし・・・です。
また、仮に前期型で落選したとしても、楽天証券に再び資金を移して購入申込する。
そして、楽天証券での抽選に臨む。
これで、一回分の資金で二つの抽選に参加することができるのです。
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まとめ
楽天証券は2000年代中盤は多くのIPO投資を取り扱っていたものの、近年の取り扱い数は減少しています。
しかし、2018年度からのIPO取扱の拡充を決算資料で名言しており2018年以降取扱数が増加貴重となっています。
楽天証券は「後期型」です。
同じ資金でSBI証券などの前期型の証券会社とともに2回抽選に参加することができます。
以上、【古豪復活へ】楽天証券のIPO投資の特徴・抽選・購入申込み方法を解説!「後期型」の取引ルールを利用して資金効率・当選確率をUP。…でした。