投資には株やFX、最近では仮想通貨などもありますが、投資を行う上で、一番難しいのは何かご存じでしょうか?
それは上がる銘柄を探すことでも、デイトレードでもありません。
投資において「利確」が最も難しいといわれています。
今回は投資で最も難しい「利確」のタイミングを投資スパン別にご説明していきたいと思います。
「利確」を制して、勝ち組投資家になりませんか。
きっとワンランク上の投資かセンスを身に着けられるはずです。
目次
Contents
利確タイミングマニュアル~デイトレード編
買って即益出ししていくデイトレード。
デイトレードの利確のポイントは「機械的」です。
投資に利確の基本ルールを設けることにより、安定的に利益を出し続けることが可能となります。
基本ルールとは、買値から20%の上昇を売却基準とする場合など、一定の基準を設けることを指します。
しかしデイトレードでは判断の遅れが種銭の減少に直結しているため利確orロスカットの判断を機敏に行わなければいけません。
また、保有株式の評価額が上昇していたとしても、利益を確定していなければ利益とはいえません。
利益を確定するポイント
では、利益を確定するための4つのポイントをご紹介します。
ポイント1:トレイリングストップ
トレイリングストップとは、株価の変動に合わせて損切りのラインを移動させることを指します。
たとえば損切りのラインを-5%に設定していた場合、1,000円で購入した銘柄は950円が損切りのラインになります。
その株が1,050円に高騰した場合には、損切りラインも50円引き上げて1,000円に設定し直すといったものです。
そうすることによって、一度高騰した株が下落したとしても、購入時と比較すると利益をだすことになります。
ポイント2:まずは半分を利確
投資元本の+20%を目指している場合、1,000円で購入した銘柄は1,200円を目指すことになります。
しかし、10%の上昇で1,100円になった場合には保有株式の半分を利確させましょう。
+20%目指している場合であっても、+10%で半分の5%を利確させることが大切です。
このように利益を積み重ねることによって最終的に20%を目指します。
ポイント3:目標を達成したらすぐに利確
+20%を目指していた場合、それを達成すると、保有を続けてさらに上を狙いたくなるものです。
しかし、20%の上昇で持ち株全て利確を行うようにしましょう。
利益を確定させることが何より大切です。
ポイント4:トレイリングストップの活用
ポイント1で解説したトレイリングストップを活用することで最大限に利益を伸ばすことができます。
その方法とは、株価上昇に合わせて常に損切りのラインを引き上げ続けるという方法です。
こうすることによって、目標値を突破した後も、株価が上昇し続ける限り利益を伸ばすことが可能となります。
しかし、トレイリングストップの注意点として、株価が下落した際には利益が落ち込んでしまう場合があります。
一度上昇した株価を基準に損切りラインを設定するため、そのときに利確していれば、さらに利益を得られたといった場合も考えられるのです。
利確するには
では、ここからは実際にどのようにして利確していくのかを解説していきます。
朝に指数を確認する
指標を利用して利確のタイミングを計ることができます。
投資には様々な指標が存在しますが、それらを利用することによって相場の全体像をつかむことができます。
【ダウ指数】
日経平均株価はどうしてもダウに影響されやすいため、まずはダウをチェックします。
ボリンジャーバンドの1σと 利確が出やすいポイントでもたついていることがわかります。
しかし、MACDからは「買い初動」で買い優勢の相場であることがわかります。
【ドル円の為替】
為替レートは円安に振れると日本株は強気に、反対に円高に振れると日本株は弱気の相場となりやすい傾向にあります。
為替は場が開く前に、60分足で今日の相場の全体像をとらえておきましょう。
いびつなWトップもどきが出来上がり、ネックラインが割れていることがわかります。
よって、底打ちまでは弱含みで推移するということがわかります。
【日経平均株価】
移動平均線が5・25・75と並んでいて、勢いのある買い優勢のチャートになっています。
よって、押せば買われる相場展開を予測することができます。
最後に相場の全体像をつかんでから5分足チャートをチェックします。
現状、高値圏での持合いです。
これは「放れに付け」が最も有効な場面であるといえます。
こうして指数から、今日のポジションと相場の流れを把握しておくとデイトレードがしやすくなります。
売買する銘柄のトレードを考える
寄りから日経平均株価がブレイク。
「放れに付け」で買い有利です。
「保ち合い(もちあい)放れに付け」とは、相場が長めにもみあった後、均衡した状況が崩れて上方向に進んだり、下方向に進んだりした場合は、そこから新しい相場のトレンドが生まれることが多い。
このため、均衡が崩れたときの方向に素直に乗る「順張り」的に売買したほうがいいと言う意味である。
(引用:楽天証券)
デイトレードでは値上がり率ランキングから勢いのある銘柄を検索すると簡単に銘柄を探すことができます。
ペナントをブレイクし、株価に勢いのあるトライアイズを選択します。
本日ストップ高563円。
ボリンジャーバンドの上限が580円ですのでストップ高に利確ターゲットを設定します。
買いは下値支持線25MAの520円。
ロスカットは75MAである504円割れに設定します。
しかし上昇を始める時間が遅かったため、ストップ高に9円未達で終了。
仕方なく引けで利確することになりました。
520円―554円を短時間でとることができました。
このようにデイトレードの利確は臨機応変に行いましょう。
「今日利確できなかったから翌営業日でもいいや」ではデイトレードの意味がありません。
なぜならデイトレードはその日のうちにポジションを清算することで、相場状況の変化というリスクを軽減するためのトレード手法だからです。
≪デイトレードの利確ポイント≫
- ボリンジャーバンドをうまく活用する
- 必ず当日中にポジションを清算する
- ポジションを設定するときにロスカット値も設定する
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利確タイミングマニュアル~短期投資編
日足チャートで相場を組み立てよう
短期投資は日足でポジションを構築すると利確ポイントをつかみやすくなります。
トレンドの動きを掴むためには、移動平均線の活用は必要不可欠になります。
短期銘柄は短期的に株価が動いている銘柄を選択しよう
短期投資銘柄を選択する場合は短期で値動きがある銘柄を選択する必要があります。
銘柄を検索するときには値上がり率ランキングや年高銘柄。
ストップ高銘柄から検索すると、よい銘柄を発見しやすくなります。
再びペナントを上抜けしたトライアイズを選択しました。
520円でインしてみましょう。
利確値とロスカットの値を決める
利確値はN波動を利用して便利な計算サイトを活用すると簡単に算出することができます。
具体的な利確値の算出方法については以下でわかりやすく解説しています。
トライアイズの場合は直近高値573を抜くと611円~809円の利確値が算出されます。
利確ターゲット値と下記をチェックしながら利確ポイントを探っていくことになります。
≪ターゲット未達でも利確をしなければいけないポイント≫
- 出来高を付けた陰線が発生
- ボリンジャーバンドの上限を取れなくなる
- RSIでダイバージェンス発生
- 直近高値573円未達
またロスカット値はペナントブレイクというシナリオが崩れた場合である1σ割れということになります。
このように短期戦は最初に大まかな利確値とロスカットを設定しておきましょう。
先に出口を決めておくことで余裕をもって相場に臨むことが可能になるからです。
指値注文を行う際は、株価の節目をうまく利用することが大切です。
500円や1,000円といったキリのいい数字は注文が殺到することが考えられるため、節目の数字よりも、若干下げることによって、取引をスムーズに行うことができます。
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利確タイミングマニュアル~スイングトレード編
週足チャートで相場を組み立てよう
中期投資は週足でポジションを構築すると利確ポイントをつかみやすくなります。
中期銘柄はファンダメンタルも加味して銘柄の選択をしましょう
中期投資は3か月以上、1年未満の投資です。
3ヵ月に1度公表される決算をチェックしながら投資戦略を練っていきましょう。
上方修正を発表し8期ぶりに過去最高益を更新するネットワンシステムズを選択してみました。
チャートもきれいな上昇相場継続中であることがわかります。
利確値とロスカットの値を決める
利確はN計算値から4,200円あたりを狙いたいところです。
ロスカット値は持合い相場が下にブレイクする直近安値2,613円割れに設定します。
中期で失敗しても、ロスカットは300円程度、利益は1,300円ですから、
勝負しがいのあるポジション設計であるといえます。
中期でポジションを考える際には、利確値とロスカット値のバランスも考慮しましょう。
投資での勝率が格段あがること請け合いです。
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利確タイミングマニュアル~ポジショントレード編
月足チャートで相場を組み立てよう
長期投資は月足でポジションを構築すると利確ポイントをつかみやすくなります。
長期銘柄はファンダメンタルを十分加味して銘柄の選択をしましょう
長期投資は1年以上の投資です。
投資中に「企業が倒産してしまった」などということがないように、
しっかりとファンダメンタルズを考慮して投資していきましょう。
また、長期投資の場合は配当や株主優待といったインカムゲインも考慮する必要があります。
配当もあり、株主優待が充実している西日本旅客鉄道を選択しました。
テクニカル的にもペナントブレイクで勢いのあるチャートです。
利確値を決める
長期投資はファンダメンタル重視の投資ですので、投資を引き上げるのは企業の業績が大きく変化し「投資対象外」と判断するときになります。
また、ロスカットも企業の業績が大きく変化したときです。
よって、あらかじめロスカット値を決める必要はありません。
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投資を行う上で知っておきたい格言
投資を行うにあたり、様々な決断を必要とする場面に直面します。
その際に参考となる格言があるので、3つほど紹介します。
1:噂で買って事実で売れ
株価上昇という事実が起きる前に、樽を買って準備しておく必要があるという格言
2:利食い千人力
利益を確定させてしまうことは、その後の変動を気にすることなく過ごせるため、まるで千人力になったかのように感じられるという格言
3:頭と尻尾はくれてやれ
魚の一番美味しい部位である腹の部分だけは確実に食べ、残った部分は捨ててもいいという気持ちが大切だという格言
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まとめ
今回は投資で最も難しい「利確」のタイミングを投資スパン別にご説明してきました。
難しいといわれる利確ポイントですが、投資スパンによって利確をするポイントを押さえることで利確がしやすくなることがお分かりいただけたと思います。
利確を考える際には、アノマリーを利用してみるのもいいかもしれません。
利確を制して、相場の勝ち組になりましょう!
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