世界経済の中心ともいえるアメリカには、世界中からマネーが集まってきます。
先進国でありながら、Facebookをはじめとしたベンチャー企業が大きく成長していく事例もあります。
これは、他の先進国には見られない「勢い」があります。
そんなアメリカ経済の屋台骨になっているのが、アメリカの株式市場です。
それでは、そんなアメリカの株式市場の種類について紹介していきます。
目次
Contents
アメリカの株式市場の種類(NYSE&NASDAQ)
アメリカの株式市場の種類は、大きく分けて「ニューヨーク証券取引所(NYSE)」と「ナスダック(NASDAQ)」の2つに分かれています。
それぞれ、特徴を確認していきましょう。
ニューヨーク証券取引所(NYSE)と代表銘柄
ニューヨーク証券取引所は、アメリカの中でも最大規模の株式市場です。
世界に名をはせるアメリカの大企業が、ニューヨーク証券取引所に上場しています。
また、アメリカの企業のみならず、グローバル展開している他国の企業も、ニューヨーク証券取引所に上場しています。
ちなみに、日本企業の中でも、ニューヨーク証券取引所に上場している企業が存在します。
上場している企業数は、3,200社以上で、この規模は世界最大級のものです。
ニューヨーク証券取引所は、しばしば歴史的な大暴落を起こしてきたことでも有名です。
1929年のブラックサーズデーや2008年のリーマンショックなど、株価の大暴落はニューヨーク証券取引所を発端とするものが多いです。
ニューヨーク証券取引所に上場している代表的な企業をリストアップしてみましょう。
■ NY証券取引所に上場している代表的な企業
- ジョンソン・アンド・ジョンソン
- ウォールマート・ストアズ
- バンク・オブ・アメリカ・コーポレーション
- P&G
- ウォルトディズニー・カンパニー
- ファイザー
- コカコーラ・カンパニー
- マクドナルド・コーポレーション
- シティグループ
- ナイキ
- IBM
- アクセンチュア
- モルガン・スタンレー
- フィリップス
- AIG
- フォードモーター・カンパニー
- エールフランス-KLM
- オリックス
- トヨタ自動車
- キヤノン
- 京セラ
日本の東京証券取引所の第1部に上場している企業の中で、時価総額がトップクラスの企業と同じぐらいの企業。
それがニューヨーク証券取引所にはゴロゴロと存在しています。
さすが世界のマネーが集まる証券市場ということもあり、上場している企業はどれも魅力的あふれる企業ばかりです。
ただ、2008年のリーマンショックで倒産したリーマン・ブラザーズのように、企業規模が大きく、時価総額が多くても、企業内部で問題を抱えていることがあります。
リーマン・ブラザーズほどの世界的な証券会社が倒産するとは、誰しも夢にも思いませんでした。
しかし、現実として倒産してしまっているので、過度に企業を信じ込み過ぎるのは避けた方が無難です。
客観的に、冷静に企業の財務状態を分析する姿勢が求められます。
NYSEについてさらに詳しく知りたいという方は、以下のコンテンツも参考にしてみてくださいね。
ナスダック(NASDAQ)と代表銘柄
次に、ナスダック(NASDAQ)について見ていきましょう。
ナスダックは1971年に世界で初めて「電子株式」での売買を取り入れて設立された証券取引市場です。
1970年代以前は、株取引と言えば「株券」を媒介にして行われており、株主は手元に株券を保有することが当たり前の世界でした。
ただ、ナスダックの出現によって、株券は電子上のデータに変換され、よりスピーディに、かつ安全に証券取引が行えるようになったのです。
ナスダックに上場している企業は、新興企業、中堅企業が中心となっています。
もともと、ナスダックは新興企業向けに開設された証券市場であるため、その名残で現在も新興企業を中心に上場がなされています。
中にはナスダックに上場した後、大企業に成長して、そのままナスダックに上場している企業も存在します。
ナスダックにも、ニューヨーク証券取引所と同様に、アメリカ以外の企業も上場しています。
ナスダックに上場している代表的な企業は、以下の通りです。
■ ナスダックに上場している代表的な企業:
- Microsoft Corporation
- Amazon.com,Inc
- Apple Inc
- インテル・コーポレーション
- Netflix,Inc
- PayPal Holdings
- スターバックス・コーポレーション
- モンスタービバレッジ・コーポレーション
- オラクル
- 21世紀フォックス
- トリバゴ
- 日産自動車
- 東京海上ホールディングス
- キリンホールディングス
- 三井物産
ニューヨーク証券取引所と比べると、有名な企業の数は多くありませんが、アップルやアマゾンなど、個性の強い企業が多いですね。
NetflixやPayPal、トリバゴなど、日本でもなじみの深い企業も上場しています。
三井物産やキリンホールディングス、日産自動車など日本企業の上場も目立ちます。
ただ、有名企業を除くと、日本人にはあまり知られていない企業が大多数です。
新興企業が多いということもあり、株価の推移もニューヨーク証券市場の上場企業と比べて激しい面があります。
ただ、AppleやMicrosoftのように、後に大化けする企業もジャスダックの中から出てきています。
将来有望な企業を探し出して投資をする醍醐味は、ニューヨーク証券市場よりも大きいでしょう。
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アメリカの株式市場で株を購入する方法と取引時間は?
インターネットの発達により、日本にいながらも、ニューヨーク証券取引所やジャスダックに上場している企業の株を購入することが可能です。
購入するためには、日本の証券会社で、「外国株」の取引きに対応しているところで証券口座を開く必要があります。
ネット証券であれば、大半の証券会社が外国株の取り引きに対応しているので、まだ口座を持っていない方は、ネット証券での口座開設をお勧めします。
外国株の取引口座を開設したら、実際に株を購入していきます。
日本とアメリカは時差があるため、日本時間の夜中から明け方にかけてアメリカの市場が開くというイメージです。
日本時間におけるニューヨーク証券取引所とナスダックの取引時間は、月曜日~金曜日の23:30~翌6:00までです。
相場を見ながら取引を行いたい場合は、夜通しで画面に向き合う必要があります。
この点が、一般のサラリーマンの方にとってはネックになってきますね。
アメリカ株を購入する場合、日本円をドルに替えてから購入する必要があります。
外国株取引口座の中で、日本円をドルに交換できますので、取引開始前に忘れず行っておきましょう。
アメリカ株を購入する場合、為替変動のリスクもついてきますので、その点も考慮しておく必要があります。
日本の証券取引所と異なる点は、「1株から購入できる」点と「ストップ安、ストップ高がない」点が挙げられます。
日本の株取引の場合、購入の単元数が決まっているため、原則として1株で購入することは難しいです。
大企業となってくると、100株、1000株を単元数とするところもあります。
それに対して、アメリカの株式市場の場合、大企業の株でも1株から購入することが可能です。
個人の株取引が日本よりも盛んな理由は、1株から手軽に購入できる点にあるのかもしれません。
アメリカの株式市場では、日本のようなストップ安、ストップ高がないため、莫大な利益をだすこともできれば、逆に損失を膨らませてしまう可能性もあります。
株の売買で大きなリターンを得たいと思っている投資家にとっては、この仕組みは魅力的ですね。
ただ、この仕組みによって、世界的な大恐慌が引き起こされたという面もあります。
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まとめ
アメリカの株式市場は、ニューヨーク証券取引所とジャスダックに分かれており、世界に名をはせる有名企業が数多く上場しています。
これらの企業の株式は、日本にいながらも購入可能です。
日本の証券取引所にはないメリットもあり、投資の幅を広げていきたい人にとって最適な市場と言えます。
FacebookやMicrosoftのような巨大企業がアメリカの株式市場で今後登場する可能性もありますので、今後もアメリカ市場から目が離せません。
以上、【アメリカ株式市場の種類】大化け銘柄・企業を探せ!米国ストックマーケット「NYSE」と「NASDAQ」とは?わかりやすく解説!…でした。