松井証券は独自のロボアドバイザー『投信工房』のサービスを提供しております。
ロボアドバイザーに従って運用を行う方法というのは『Wealthnavi』や『Theo』、楽天証券の『楽ラップ』など最近の流行となっております。
特に投資初心者の方にとっては、今まで同様のサービスを金融機関が提供していた『ラップ口座』に比べて、ロボアドバイザー運用は低い手数料で運用ができることも人気の要因となっています。
このコンテンツでは、松井証券が提供する『投信工房』の特徴について紐解いていきたいと思います。
目次
Contents
『投信工房』の特徴
まず『投信工房』の特徴について説明していきたいと思います。
◾️ 投信工房の特徴:
通常のラップ口座より著しく低手数料
今までメガバンクをはじめとした大手金融機関が提供しているラップ口座は、個々人の趣向に合わせて運用を一任するサービスです。
投資ポートフォリオの組成から銘柄の売買までをお任せします。
最低投資額が数百万円〜と敷居が高く尚且つ年間手数料が2.5%〜3%ほどかかるというデメリットがあります。
投資を行う上で3%の手数料というのは非常に大きなハンデです。
たとえ5%の運用利回りをだしていたとしても手数料後の利回りでは僅か2%になってしまいます。
一方、松井証券の手数料は最大年率0.38%という驚異的な手数料の低さとなっております。
ここまで安い理由は投信工房はラップサービスの運用・管理費用を一切取っていません。
ポートフォリオに組み入れられているファンドの信託報酬のみを手数料として徴収しているからです。
0. 38%という手数料は現時点で最も高いポートフォリオのプランから算出される手数料であり、実際はさらに低くなる可能性があります。
8つの質問に答えるだけで個々人にあったポートフォリオを提案
『投信工房』はロボアドバイザーなので楽天証券の楽ラップと同じく複数の質問に答えることによって、個々人に適したポートフォリオを提案する形式を取っております。
松井証券の『投信工房』では以下8つの質問が用意されています。
- 年齢
- 資産運用の目的を選択
- 年収の選択
- 投資経験の選択
- 投資に関して知っている用語の数を提示されたものから選択
- 保有している資産が大幅に下落した場合の選択
- 投資の積極性に関する選択
- 投資信託の積立を行う予定の有無
全ての質問に答えたあとに、以下を選択します。
- リスク許容度1:安定型
- リスク許容度2:やや安定型
- リスク許容度3:バランス型
- リスク許容度4:やや積極型
- リスク許容度5:積極型
後ほど詳述しますがリスク許容度が増えれば増えるほど、株式の割合が増えていきます。
最低1万円から最低積立投資は100円から可能
通常のラップ口座は最低出資額が数百万円という敷居の高さでしたが、『投信工房』はわずか1万円から投資することが可能です。
また積立投資は100円/月から行うことができます。
積立リバランス機能を提供
『投信工房』特有の機能としてリバランス機能というものがあります。
例えばある時に以下の構成比率で投資を行ったとします。(あくまで例です)
- 先進国株:25%
- 日本株:25%
- 新興国株:25%
- 債券:25%
しかし当然それぞれの構成ファンドは価値が上下するため、仮に上記の比率で積立を行い続けた場合、当初予定していたバランスが崩れてしまいます。
(引用:松井証券)
『投信工房』では各自が決めたポートフォリオ構成を一定に保つための『積立リバランス機能』を提供しています。
『自動リバランス機能』『一括バランス機能』も提供
積立投資のみでなく一括で購入した場合も時間とともに投資しているファンドの価値が上下動するので、リバランスする機能がついております。
『自動リバランス』は予めリバランスする頻度(最大年4回)・リバランス日を設定して自動的に決められたタイミングでリバランスが行われます。
また一括リバランスは『リバランスする』ボタンをおすことでリバランスが行われる便利な機能です。
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『投信工房』の運用パターンとポートフォリオ組成商品
それでは『投信工房』の運用パターンとポートフォリオ組成商品についてお伝えしていきたいと思います。
『投信工房』のポートフォリオパターン
『投信工房』で提案されるポートフォリオは以下の5つです。
ちなみに私は最もリスク許容度の高い積極型でした。
リスク許容度が高いポートフォリオほど株式の投資比率が高まっていることが見て取れるかと思います。
以下、ウェルスナビの例を元にお伝えしていますので参考にしてみてください。
投信工房が組み入れている運用商品
先ほどのポートフォリオでみてきた通り、各資産の比率をリスク許容度毎に変更しているのですが、各資産を担っている投資信託は同じとなっています。
分類 | ファンド | 信託報酬 |
国内株式 | ニッセイTOPIXインデックスファンド | 0.1718% |
先進国株式 | たわらノーロード 先進国株式 | 0.2160% |
新興国株式 | 三井住友・DC 新興国株式インデックス | 0.6048% |
国内債券 | 三井住友・日本債券インデックス・ファンド | 0.1728% |
先進国債券 | SMTグローバル債券インデックス・オープン(為替ヘッジあり) | 0.5400% |
新興国債券 | eMAXIS新興国債券インデックス(為替ヘッジあり) | 0.6480% |
国内リート | たわらノーロード 国内リート | 0.2700% |
海外リート | たわらノーロード 先進国リート | 0.2916% |
コモディティ | iシェアーズ ゴールドインデックスファンド(為替ヘッジなし) | 0.5038% |
いずれも低手数料で優良なインデックス型のパッシブファンドで構成されており、長期投資に適した構成となっております。
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『投信工房』の運用成績
『投信工房』の運用成績について紐解いていきたいと思います。
筆者は資産を形成するのは株式投資が最も効率的という考えなので、最も積極型なのですが、この10年間の運用成績はTOPIXと同程度、NYダウにアンダーパフォームという結果になっています。
当然といえば当然で株式ポーションは最も積極的なポートフォリオでも、下記の通り合計でも約50%のポーションしか組み入れられていません。
- 国内株式:17%
- 先進国株式:26%
- 新興国株式:10%
リーマンショック後の好景気が継続した10年間でみると最も堅調だった米国株に対してアンダーパフォームするのは当然です。
むしろ、ここから景気が悪くなった局面で損失を如何に抑えられるかが期待されます。
以下にリスク・リターンについてまとめられています。
日経平均の長期リスク(標準偏差)が25%程度であることを考えると、
積極型とはいえリスクの度合いは日経平均の6割程度に抑えられていることがわかります。
投資におけるリスク(=標準偏差)というのは統計学の見地からみた価格のブレ幅をさします。
平均リターンが6.2%でリスクが14.9%というのは今後1年間の値動きが約68%の確率で、
+6.2% – 14.9% (=▲8.7%) 〜 +6.2% + 14.9% (=+21.1%)
約95%の確率で、
+6.2% – 14.9%×2 (=▲23.6%) 〜 +6.2% + 14.9% × 2(=+36.0%)
上記の確率に収まることを意味します。
リスクが低く抑えられているので最大損失を考えてもさほど大きくなく、特に若い方や余剰資金で投資をおこなっている方は積極型で運用された方がよいでしょう。
資本主義が続く限りにおいて企業の利益拡大と株価の増加は継続します。
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まとめ
松井証券のロボアドバイザー投信工房はラップ口座管費用を徴収せずに、
ポートフォリオを構成するファンドの信託報酬のみを徴収する手数料形態をとっています。
構成するファンドは低い手数料、高品質のインデックスファンドとなっており長期投資に適したものが厳選されており、
リバランス機能もついているためポートフォリオのバランスを崩さずに運用を行っていることができる点も魅力となっています。
以上、評判の松井証券のロボアドバイザー『投信工房』とは?メリットや運用実績をわかりやすく解説。…の話題でした。
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