個別株投資をする方は大きな利益を狙いたいと考えている方が多いのではないでしょうか?
株式市場には「低位株、ボロ株」と呼ばれる銘柄が存在しています。
株価が500円未満の銘柄を低位株、100円未満の銘柄のことをボロ株いいます。
ボロ株は大幅に上昇する銘柄となる可能性が高い傾向にあります。
今回のコンテンツでは、その低位株とボロ株について詳しく解説していきます。
Contents
低位株(ていいかぶ)・ボロ株とは?
低位株(ていいかぶ)・ボロ株とは、株価が他の株価の水準に比べて安い株式銘柄を指します。
1株あたりの価格が500円以下を低位株、100円以下をボロ株と呼ぶことが多いです。
低位株、ボロ株を買うときには、割安株を買うときよりも慎重に判断する必要があります。
ここからは、企業銘柄の株価が低位株・ボロ株水準となっている理由を解説していきます。
低位株・ボロ株水準になっている理由とは?
「低位株」となっている理由として大きな部分に「業界・業種」があります。
すでに産業の成長がピークを終えた業界や、同業他社が多く、すでに決まったパイを取り合っている場合です。
例えばその一例が「銀行」です。
メガバンクから地方銀行まで上場している企業が多く革新的なニュースが出ることも少ない(フィンテック関連で今後期待したい業界)業界です。
その中でも低位株の代表格ともいえる「みずほ銀行」。
みずほ銀行は誰もが知っている有名企業ですが1株180円前後で購入可能、100株1単元でも2万円以下です。
みずほフィナンシャルグループの株価は長期に亘り安定しています。
将来の成長が見込まれる企業でありながら、株価がお手頃な割安株と違って、
ボロ株は、ネガティブな要因を含んでいるケースが多々あります。
- 業績低迷
- 財務体質の悪化
- 信用不安
- 倒産リスク
そんな不安定な企業に投資しようとしているのですから、購入前にしっかり下調べして取り組む必要があります。
低位株、ボロ株を選ぶメリットについてここからは解説していきます。
低位株・ボロ株を選ぶメリットは?
ここまで低位株・ボロ株について解説してきましたが、特にボロ株については投資を躊躇してしまう人は多いかと思います。
なぜ多くの人は、低位株、ボロ株を投資対象にするのでしょうか?
主な人気の理由は以下の通りです。
■ 人気の理由:
- 投資金額が少なくて済む。
- 株価上昇率が高い。
手元の資金を最小限に大きな利益を出す可能性を秘めているというところがポイントです。
低位株・ボロ株が10倍以上の株価に跳ね上がって大きな利益を出せることもあります。
まさに個人投資家にうってつけの銘柄群であるということができるでしょう。
10倍以上に跳ね上がることを「テンバガー(10倍株)」と呼びます。
どんなに不景気でも毎年いくつかの企業がテンバガーになっています。
低位株・ボロ株を選ぶときは、以下の特徴に注目してみましょう。
■ テンバガーになる低位株・ボロ株の特徴:
- 自己資本比率20%以上、かつPBR2.5倍以下
- 営業黒字である
- 営業キャッシュフローがプラスになっている
- ひとつの企業に集中投資しない
- 株価500円以下
- 上場後5年以内
- 時価総額300億円以下
不安要素を極力排除することで、上場廃止のリスクを少しでも減らせるはずです。
何故、低位株やボロ株が個人投資家におすすめなのか?
先ほど、低位株やボロ株は個人投資家におすすめであると申し上げました。
個人投資家にうってつけの理由をもう少し深く掘り下げていきます。
理由①:小型株効果が期待できる
先ほど低位株の例でだした「みずほフィナンシャルグループ」は時価総額が高い銘柄となっています。
しかし、基本的に低位株やボロ株の時価総額は低い傾向にあります。
株式投資の世界で有名なアノマリーとして小型株効果があります。
歴史的に小型株は大型株に対して高い成績をだすことが知られているのです。
実際、以下は米国の大型株(青色)と小型株(赤色)のリターンの違いです。
長期的に大型株は年率10.39%のリターンでしたが、小型株は年率11.72%と1%以上のリターンの差がでています。
理由②:機関投資家が参入せず実態と乖離した株価で放置されている銘柄がある
機関投資家は売買代金が大きくなるため流動性の高い銘柄を取引します。
流動性の高い銘柄は時価総額の高い銘柄が殆どです。
そのため、時価総額の低い銘柄は機関投資家に放置されてしまうのです。
証券会社には各銘柄を詳細に分析するアナリストという職業の人が存在しています。
彼らは機関投資家に向けて大型銘柄の分析を行っています。
分析された銘柄は機関投資家はレポートを見て取引をするため、適正価格に収斂していくという傾向があります。
一方、アナリストが分析しない銘柄は実態とかけ離れた価格で取引されている銘柄があるのです。
実態とかけ離れた価格で取引されている銘柄が一度注目されると一気に再評価が進み大きく値上がりをします。
過去事例・5倍以上になった低位株・ボロ株銘柄とは?
2018年は、米中貿易で株価が乱高下した年でした。
そんな1年で、低位株・ボロ株からテンバガーになった企業をご紹介します。
地域新聞社(2164)
- 2018/01/10 安値 431円
- 2018/11/06 高値 5,000円
- 倍率11.6倍
地域新聞社はライザップのM&A(買収の思惑)で注目を集め、株価は一時11.6倍に上昇!
100株持っていた人は4.3万円で購入して50万円になった…という夢のような株です。
ライザップショックでその後、株価は急落していますが、11月に売り抜けた人はだいぶ儲かったはず。
エクストリーム(6033)
- 2018/05/21 安値 610.5円
- 2018/08/30 高値 6,290円
- 倍率10.3倍
低位株よりややお高めの600円台でしたが、こちらも10倍以上の株価を達成したエクストリーム。
中国でリリースしたアプリに期待が集まり急騰後こちらも急落。
夢が散るのは早いので、よほどのことがない限り、低位株・ボロ株が急騰したら一旦利確するのが賢そうです。
ジャストプランニング(4287)
- 2018/01/30 安値 301.6円
- 2018/07/20 高値 2,289.9円
- 倍率7.6倍
大手飲食店へのオーダーシステム導入のニュースで急騰!
300円ほどで購入できていた低位株が一時見事2000円台をつけました。
2019年4月26日時点では600円代でそれでも安値時の2倍をキープしています。
テリロジー(3356)
- 2018/01/04 安値 326円
- 2018/10/04 高値 1,954円
- 倍率5.9倍
ITのセキュリティ関連銘柄で仮想通貨のセキュリティ問題を受け期待から株価が急騰しました。
6倍近くまで上がった株価でしたが、今では900円代と3倍ほどに収まっています。
2018年に急上昇した低位株・ボロ株は、現在は最高値の半分以下になっているものがほとんどでした。
急上昇したら一旦利確、は低位株・ボロ株を取引する定石かもしれません。
2020年1月時点でのボロ株を紹介!
株価が500円未満の低位株については数多く存在しています。
しかし、株価が100円未満のボロ株については数えるほどしか存在していません。
2020年1月6日時点で、東証一部、東証二部、ジャスダック、マザーズに存在している全ボロ株を紹介していきたいと思います。
東証一部のボロ株10銘柄
最も格式のある東証一部上場銘柄においても10銘柄のボロ株が存在しています。
コード | 銘柄名 | 株価(円) |
3202 | ダイトウボウ | 85 |
3250 | エー・ディー・ワークス | 30 |
3315 | 日本コークス工業 | 81 |
5721 | エス・サイエンス | 47 |
6740 | ジャパンディスプレイ | 80 |
7873 | アーク | 94 |
8107 | キムラタン | 29 |
8589 | アプラスフィナンシャル | 88 |
8918 | ランド | 12 |
9704 | アゴーラ・ホスピタリティー | 32 |
東証二部のボロ株16銘柄
東証二部は東証一部の次に格式の高い株式市場です。
東証二部にも16銘柄のボロ株が存在しています。
特にアジア開発キャピタルは1桁台ですので投資成績に大きな影響をもたらしえます。
コード | 銘柄名 | 現在値 |
1491 | 中外鉱業 | 21 |
1757 | クレアHLDG | 25 |
3071 | ストリーム | 86 |
3528 | プロスペクト | 29 |
5103 | 昭和HLDG | 52 |
5856 | エルアイイーエイチ | 51 |
5940 | 不二サッシ | 97 |
5955 | ヤマシナ | 67 |
6731 | ピクセラ | 40 |
6835 | アライドテレシスHLDG | 83 |
6993 | 大黒屋HLDG | 32 |
7647 | 音通 | 27 |
8105 | 堀田丸正 | 90 |
8894 | REVOLUTION | 40 |
8925 | アルデプロ | 58 |
9318 | アジア開発キャピタル | 8 |
東証マザーズのボロ株4銘柄
新興市場として躍進中のマザーズ市場にはボロ株が4銘柄存在しています。
コード | 銘柄名 | 株価(円) |
2370 | メディネット | 62 |
4564 | オンコセラピー・サイエンス | 85 |
8789 | フィンテック グローバル | 74 |
8922 | 日本アセットマーケティング | 87 |
ジャスダックのボロ株15銘柄
もともと店頭取引として実施されていたジャスダック市場でも15銘柄がボロ株として存在しています。
コード | 銘柄名 | 株価(円) |
1783 | アジアゲートHLDG | 63 |
2134 | 燦キャピタルマネージメント | 88 |
2315 | カイカ | 26 |
2694 | ジー・テイスト | 77 |
3390 | INEST | 72 |
3777 | FHT HLDG | 29 |
4347 | ブロードメディア | 82 |
4712 | KeyHolder | 85 |
6628 | オンキヨー | 29 |
7571 | ヤマノHLDG | 90 |
7610 | テイツー | 43 |
7612 | Nuts | 93 |
8836 | RISE | 30 |
9423 | フォーバル・リアルストレート | 92 |
9973 | 小僧寿し | 23 |
【2020年】おすすめの低位株・ボロ株3選
2020年も低位株・ボロ株が急騰する可能性があります。
大事なことは「急騰前」にその株を押さえておくこと。
低位株・ボロ株で利益を得るには、いくつかの銘柄に分散投資する必要があります。
編集部独自のおすすめの銘柄をチェックして、自分でもぜひ検索してみてください。
あんしん保証 (7183)
- 株価:323円(2019年4月26日時点)
- 最小投資価格:32300円(100株)
家賃の保証サービスを全国で展開中。
賃貸の貸し出し主は家賃滞納リスクがないということで利用者が増加中。
回収リスクがなく、また借主にとっては代理人を立てる必要がないことにメリットがあります。
ストックビジネスなので契約者が増えるほど月額利用料が増える仕組みになっており年々利益が増加傾向。
ビジネスモデル特許もとっているため、安定した運営を続けている様子。
以下は上場後の業績推移です。
決算期 | 売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 純利益 |
2014/03 | 1,485 | 290 | 317 | 218 |
2015/03 | 1,781 | 224 | 259 | 160 |
2016/03 | 2,174 | 264 | 321 | 224 |
2017/03 | 2,323 | 264 | 326 | 216 |
2018/03 | 2,741 | 89 | 160 | 96 |
2019/03 | 3,182 | 274 | 340 | 209 |
2020/03予 | 3,430 | 310 | 360 | 222 |
チャートの形としても週足で雲を上抜けてきており、期待できる形状となってきています。
日本アセットマーケティング(8922)
日本アセットマーケティングはパン・パシフィック・インターナショナルHDの子会社です。
流通小売業のテナント賃貸事業、不動産管理事業を全国展開しています。
以下は2008年からの業績推移です。
決算期 | 売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 純利益 |
2007/08 | 53,404 | 5,459 | 4,158 | 2,301 |
2008/08 | 23,645 | -4,557 | -5,769 | -26,122 |
2009/03 | 5,249 | -1,865 | -2,234 | -3,452 |
2010/03 | 1,628 | -1,879 | -2,224 | -2,458 |
2011/03 | 287 | -1,370 | -1,417 | -1,413 |
2012/03 | 103 | -545 | -595 | -802 |
2013/03 | 131 | -385 | -427 | -205 |
2014/03 | 3,378 | 1,105 | 803 | 1,833 |
2015/03 | 13,389 | 5,604 | 4,796 | 4,064 |
2016/03 | 16,035 | 6,773 | 6,224 | 5,612 |
2017/03 | 17,896 | 7,382 | 6,779 | 11,120 |
2018/03 | 19,199 | 7,536 | 7,220 | 6,547 |
2019/03 | 21,691 | 8,426 | 8,279 | 6,756 |
2020/03予 | 22,200 | 8,500 | 8,300 | 6,800 |
直近の業績を四半期毎に視覚化すると以下の通り堅調に推移していることがわかります。
また株価も丁度2019年12月末から反発の兆しをみせており今後が期待できる銘柄となっています。
RVH (6786)
脱毛サロンのミュゼプラチナムや、たかの友梨ビューティークリニックを運営する美容系の企業です。
2018年秋に行ったミュゼプラチナムの広告宣伝費が莫大で、黒字予想から一転営業赤字に。
2016年に1500円代で取引されていましたが、現在は211円と振るわない結果です。
ただし、2月に発表した株主優待が豪華すぎると個人の女性投資家の間でじわじわと人気を集めています。
株主優待内容は、約2万円相当のたかの友梨ビューティークリニックのエステ無料体験。
100株で1チケットもらえるので、優待利回りが100%を超えます。
また、こちらも令和元年&オリンピックイヤーでブライダル事業が伸びると予想される中、ブライダルエステ需要も期待できそう。
業績は2019年3月期は赤字に沈んでしまいましたが2020年3月期から黒字転換の見込み。
決算期(百万円) | 売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 当期純利益 |
2007/03 | 2,829 | 114 | 133 | -394 |
2008/03 | 3,071 | -623 | -631 | -537 |
2009/03 | 2,566 | -367 | -299 | -401 |
2010/03 | 2,112 | -328 | -346 | -309 |
2011/03 | 2,505 | -331 | -518 | -414 |
2012/03 | 163 | -226 | -237 | -239 |
2013/03 | 187 | -174 | -186 | -331 |
2014/03 | 476 | -159 | -175 | -181 |
2015/03 | 5,228 | 474 | 545 | 1,005 |
2016/03 | 18,069 | 2,822 | 2,856 | 2,086 |
2017/03 | 41,533 | 2,628 | 2,796 | 841 |
2018/03 | 53,006 | 737 | 912 | 317 |
2019/03 | 58,740 | -942 | -1,004 | -3,539 |
2020/03予 | 57,500 | 920 | 1,200 | 123 |
株価推移も週足で底打ちをしていることが見て取れます。
75週移動平均線を上抜けており、形的にもエリオット第三波動を形成する前段階のような形にも見えます。
まとめ
低位株・ボロ株の概要と過去に好投した銘柄、今後高騰する可能性のある銘柄について紹介しました。
今の株価は500円以下、でもいつかテンバガーになる可能性を秘めている低位株・ボロ株。
お宝株を探して、証券会社のスクリーニング機能を使って、お宝株を探してみましょう。
そして、テンバガーを掘り当てたら、迷わず売り抜けましょう。
『お金の学校』である『グローバルファイナンシャルスクール(=GFS)』では2倍以上になる銘柄の探し方についても実践的に講義で教えています。
更に講義で『60万円を7年間で3億円にした実践投資法』で有名な堀哲也氏も招いており、
個人でも大化けする銘柄を見つける方法について実践的に講義を実践しています。
最高品質の講義を競合他社の10分の1以下の単価で提供しているので、以下ご覧いただければと思います。
以上、【低位株・ボロ株とは?】テンバガーも夢じゃない?令和時代におすすめの銘柄を紹介。…でした。