ネット証券は家にいながら、外にいながら手軽に取引できるという手軽さをもたらすと共に、
従来の店頭取引に比べて10分の1程度の手数料水準を提供しているという大きなメリットがあります。
本日はネット証券の手数料についてランキング形式でお伝えしていきたいと思います。
評価対象としては、現物取引手数料(70点満点)と信用取引手数料(30点)を基礎得点としながらも、
以下のポイントを追加加点要素として加えていきたいと思います。
- 投資信託の手数料体系とポイント還元
- デイトレードの取引手数料無料
- IPO取引の手数料無料
- 立会外分売の手数料無料
- その他特殊事項
各証券会社の基礎点となる現物と信用取引の手数料は以下のようになります。
【現物手数料 70点満点】
1注文の約定代金 | ライブスター 証券 65点 | SBI証券 60点 | 楽天証券 60点 | カブドットコム 証券 50点 | マネックス 証券 45点 | SMBC 日興証券 35点 |
〜5万円 | 50円 | 50円 | 50円 | 90円 | 100円 | 125円 |
5万円〜10万円 | 80円 | 90円 | 90円 | |||
10万円〜20万円 | 97円 | 105円 | 105円 | 180円 | 180円 | 180円 |
20万円〜30万円 | 250円 | 250円 | ||||
30万円〜50万円 | 180円 | 250円 | 250円 | 250円 | 450円 | 400円 |
50万円〜100万円 | 340円 | 487円 | 487円 | 50万円超 約定金額 × 0.09 + 90円上限 3,690円 | 1000円 | 800 円 |
100万円〜150万円 | 400円 | 582円 | 582円 | 1500円 | 1500円 | |
150万円〜200万円 | 600円 | 921円 | 921円 | 30,000円 | ||
200万円〜300万円 | 2,000円 | |||||
300万円〜500万円 | 800円 | 3,000円 | ||||
500万円〜1000万円 | 4,500円 | |||||
1000万円〜2000万円 | 9,000円 | |||||
2000万円〜3000万円 | 15,000,円 | |||||
3,000万円超 | 973円 | 973円 | 27,000円 |
「松井証券」は一日毎の約定代金ベースで手数料が決定と特殊な方式で横並びに比較できませんが、50点の水準です。
【信用手数料 30点満点】
1注文の約定代金 | SMBC 日興証券 30点 | ライブスター 証券 25点 | SBI証券 20点 | 楽天証券 20点 | カブドットコム 証券 10点 | マネックス証券 15点 |
〜10万円 | 無料 | 80円 | 90円 | 90円 | 90円 | 95円 |
10万円〜20万円 | 135円 | 135円 | 135円 | 140円 | ||
20万円〜50万円 | 180円 | 180円 | 180円 | 190円 | ||
50万円〜60万円 | 350 円 | 350円 | 539円 | 355円 | ||
60万円〜70万円 | 629円 | |||||
70万円〜80万円 | 719円 | |||||
80万円〜100万円 | 760円 | |||||
100万円〜150万円 | 940円 | 600円 | ||||
150万円〜200万円 | 800円 | |||||
200万円〜300万円 | 1100円 | 1000円 | ||||
300万円〜500万円 | 0円 | |||||
500万円〜 | 1200円 |
松井証券は同じく一日毎の約定代金に対して手数料が課されますが手数料水準から考えて15点とします。
Contents
第1位 楽天証券97点:最低水準の手数料に加えポイント還元が最強
現物手数料+信用手数料 | 現物60点+信用20点=80点 |
ポイント還元が圧倒 | +8点 |
デイトレード手数料無料 | +3点 |
NISA・つみたてNISA手数料優位性 | +3点 |
IPO購入手数料無料 | +2点 |
立会外分売手数料無料 | +1点 |
計 | 97点 |
まずは全体的にバランスが良くまとまっており、ライブスター証券には劣るものの最低水準の手数料を提供している楽天証券です。
楽天証券をランキング1位たらしめているいるのは楽天経済圏(エコシステム)の中のサービスとして提供している驚異のポイント還元率です。
簡単2分で楽天会員に無料で登録することで投信積立時の購入手数料が全額ポイント還元されます。
さらに楽天カードのクレジット引落で投信を積立ることにより、月間最大5万円(年最大60万円)分について1%のポイント還元をうけることができます。
つまり月間最大500円分年間最大6000円分のポイント還元を受けることができるのです。
他の証券会社が0.2%未満であることを考えると驚異的な水準です。
楽天クレカによるポイント還元は『つみたてNISA』口座でも適用されます。
更に口楽天証券と楽天銀行の両方の口座を保有されている方は、
両者を連携(マネーブリッジ)して無料のハッピープログラムに申し込むことで以下のポイント還元を受け取ることができます。
- 現物・信用取引・外国株取引の手数料の1%ポイント還元
- 日経225先物・オプション取引の手数料の1%ポイント還元
- 投資信託残高10万円毎に月4ポイント、年48ポイント還元
上記はポイント還元例の一部ですが驚異的ですよね。
第2位 ライブスター証券93点:単純に手数料に特化したネット証券
現物手数料+信用手数料 | 現物65点+信用25点=90点 |
IP0手数料無料 | +2点 |
立会外分売手数料無料 | +1点 |
計 | 93点 |
ライブスター証券は手数料に特化した証券会社で現物取引は楽天証券、SBI証券といった大手ネット証券を抑えて最低を達成、
信用取引においてはSMBC日興証券にわずかに劣るものの最大で80円の手数料に抑えられるという驚異の手数料水準となっています。
手数料以外の点においては大手ネット証券に取扱サービスの多彩さがない分一歩遅れをとっておりますが、
単純に現物・信用取引の個別株取引を行うのみの方にとっては有力な選択肢となり得る証券会社となっています。
第3位 SBI証券89点:バランスの良い総合ネット証券
現物手数料+信用手数料 | 現物60点+信用20点=80点 |
ポイント還元 | +2点 |
IP0購入手数料無料 | +3点 |
外国株手数料優位性 | +1点 |
NISA・つみたてNISA手数料優位性 | +2点 |
立会外分売手数料無料 | +1点 |
計 | 89点 |
SBI証券は現物手数料と信用取引手数料は楽天証券と同じ水準でバランス良く提供されています。
投資信託のポイント還元については最大ポイント還元率は0.2%と楽天証券には劣りますが独自の「投信マイレージサービス」が用意されています。
またSBI証券はIPOの取扱数、並びに主幹事担当数が多い証券会社であり、IPO投資に大きな強みがあります。
またNISA口座は楽天証券と同じく口座維持管理料が無料で、国内株式手数料は無料で海外ETFの買付手数料は無料となっています。
つみたてNISAの楽天カード積立による1%還元がない分楽天証券より1点低くしております。
第4位 マネックス証券72点:トレードステーションと外国株手数料に強み
現物手数料+信用手数料 | 現物45点+信用15点=60点 |
トレードステーション手数料 | +10点 |
独自のポイント還元 | +2点 |
外国株手数料競争力 | +2点 |
NISA・つみたてNISA手数料優位性 | +3点 |
IPO購入手数料無料 | +1点 |
立会外分売手数料無料 | +1点 |
計 | 79点 |
マネックス証券は取引ツール『トレードステーション』を使うことで通常のマネックス証券よりも安い手数料で取引を行うことができます。
1日の取引手数料が100万円毎に400円である場合、上位3つに比するレベルの手数料体系となります。
更に外国株については米国株と中国株しか取り扱っていませんが、手数料に優位性があります。
またNISAについては唯一国内株式だけでなく、米国・中国株式の取引手数料が0円であることも比較優位な点といえます。
第5位 松井証券77点:特殊な一日あたりの約定金額に対する手数料
現物手数料+信用手数料 | 現物50点+信用15点=65点 |
独自のポイント還元 | +4点 |
デイトレード手数料無料 | +3点 |
NISA・つみたてNISA手数料優位性 | +3点 |
IPO購入手数料無料 | +1点 |
立会外分売手数料無料 | +1点 |
計 | 77点 |
松井証券は他の証券会社が1約定あたりの手数料を設定しているのに対して、1日あたりの約定金額に対して手数料を設定しています。
つまり10万円分の株を買い、9万円分の株を売り、更に5万円分の株を買った場合は合計24万円となり300円が適用されます。
1日の約定代金合計 | 手数料(税抜) |
10万円まで | 0円 |
30万円まで | 300円/0円(※) |
50万円まで | 500円 |
100万円まで | 1,000円 |
200万円まで | 2,000円 |
100増える毎に1,000円加算 | |
1億円超 | 100,000円(上限) |
※ 信用取引口座を開設後6ヶ月は30万円まで取引手数料無料
(引用:松井証券)
デイトレードについては楽天証券と同じく日計り信用取引に関しては取引手数料が無料となっています。
松井証券も独自の投信のポイント還元サービスを用意しており、投信保有残高に対して0.1%のポイント還元はSBI証券に劣りますが、
投信購入手数料が全額ポイント還元がなされます。
また松井証券独自のクレジットカードでは街中での利用料100円毎に1ポイントのポイント還元が受けられます。
得られたポイントは楽天証券のように通常の投信購入に使用することはできませんが、
月一回以下の3投信に限ってポイントを使って積立投信を行うことができます。
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第6位 カブドットコム証券60点:信用取引大口優遇が特徴
現物手数料+信用手数料 | 現物45点+信用15点=60点 |
独自のポイント還元 | +2点 |
信用取引大口優遇 | +2点 |
NISA・つみたてNISA手数料優位性 | +2点 |
IPO購入手数料無料 | +2点 |
計 | 69点 |
カブドットコム証券は信用取引には大口の方にむけて前日の建玉に応じて以下の割引を適用しています。
- 3000万円以上〜5000万円未満:5%割引
- 5000万円以上〜6000万円未満:30%割引
- 6000万円以上:無料
またポイント還元制度は独特で月間投資信託残高100万円毎に1ポイントを付与し、
100ポイントためた時点で1万円と交換という制度を取っています。
1ポイントが100円なので、100万円分保有で年間12ポイントつまり1200円相当なのでポイント還元率は0.12%となります。
NISAは楽天証券やSBI証券同様に証券会社の口座維持手数料は0円でNISAの国内株手数料は無料です。
第7位 SMBC日興証券60点:信用取引大口優遇が特徴
現物手数料+信用手数料 | 現物35点+信用30点=65点 |
独自のポイント還元 | +1点 |
IPO購入手数料無料 | +2点 |
計 | 68点 |
ポイント還元は最大0.3%でdポイントでの還元となり新たな投信購入などに当てることはできません。
IPOに強みのある証券会社なのでIPOでの購入手数料の無料は嬉しいですね。
まとめ
通常の手数料に加えてポイント還元やデイトレードの手数料までを加味すると楽天証券が総合的な取引コストが最低となる証券会社となっています。
また手数料水準単体としてみるとライブスター証券が最低水準の手数料を提供しています。
尚、他ジャンル別のランキングもありますので参考にしてみてください。
[投資信託向け]
[IPO投資向け]
[信用取引向け]
[つみたてNISA向け]
以上、【手数料比較】おすすめネット証券会社をランキング形式で紹介。…の話題でした。