近年はロボアドバイザーブームが加速しています。
THEO(テオ)やWealthNavi(ウェルスナビ)のようなロボアドバイザーを専門に行っているサービス提供会社が存在します。
また、楽天証券の「楽ラップ」、松井証券の「投信工房」のようにネット証券が独自に提供しているサービスも存在しています。
このコンテンツでは、ネット証券口座解説数No.1のSBI証券と提携をしている「ウェルスナビ」を取り上げます。
ウェルスナビはSBI証券口座内からも取引可能で、預かり資産600億円、利用者5万人を突破しています。
どこに魅力があるでしょうか?
ここから、徹底解説していきます。
目次
Contents
それではまずWealthNaviが提供しているサービスの魅力からお伝えしていきます。
(概要については、詳しく以下のコンテンツでまとめています)
簡単診断で個々人にあった最適ポートフォリオを診断
WealthNaviでは簡単に6つの質問に答えるだけで、リスク許容度を1〜5で判断します。
1→5に上がるにつれてリスクが高い株式投資の割合が上昇していきます。
1.現在何歳ですか?
人間というのは若いときはまだまだ働ける人生が長いので人的資本が大きな比重を占めるので、現在の金融資産については積極運用が望まれるようになります。
つまり年齢が若い方ほどリスク許容度が高いと判断されます。
2.年収はおおよそいくらですか?
年収が高い人ほど将来も稼げる資産が大きいわけですから、
現在保有している金融資産に対してはリスク許容度が高くなります。
3.金融資産はおおよそいくらですか?
金融資産が大きい人ほど、運用が不調となった場合の影響が少ないのでリスク許容度が高まります。
4.毎月の積立額は?-1万円、3万円、5万円、10万円-
積立額が大きくなるほど運用額の影響度が大きくなるためリスク許容度が小さくなります。
5.資産運用の目的は?
– 余裕資金運用
– 住宅購入のための短期運用
– 退職金運用
– 子供のための長期的運用
上の選択肢にいけばいくほどリスク許容度が高くなります。
子供のための長期的運用であれば減らさないことが最優先となる一方、余裕資金であれば減少しても人生に与える影響は軽微となりますからね。
6.株価が1ヶ月で20%以上下落した場合は?
– 全部売却
– 一部売却
– 何もしない
– 追加投資
下にいくほどリスク許容後が高くなります、下落したときに全部売却したいかたは下落に極度の不安感を抱いている方である一方、追加投資する方はピンチをチャンスと捉える傾向にあるということです。
ちなみに筆者はリスク許容度が高い判定となりポートフォリオは五段階中リスク許容度5となりました。
以下は初期投資額300万円、毎月の積立額月3万円×12ヶ月×30年=1080万円、元本合計1380万円だとした場合の資産推移です。
過去の値動きから算定して70%の確率で2,696万円以上となるという推測結果を弾き出しています。
(ポートフォリオについては追って詳細を記載します)
手数料は1%と通常の金融機関のラップ口座より大幅に低い水準
ロボアドバイザーが世の中に出てくる前から、金融機関では個々人の趣向に合わせて運用を行うラップ口座というものがありました。
当然金融機関の人件費もかかってくるということから、手数料は運用資産の3%という高い手数料が徴収されていました。
しかしWealthNaviをはじめとするロボアドバイザーは人件費がかかっていません。
従い、手数料は低く抑えられており、WealthNaviの運用手数料は運用資産の1%という水準となっております。
また3,000万円を超える運用資産額の方については大口優遇として3000万円を超える部分について、0.5%の割引手数料が適用されます。
リバランス機能つき積立機能と自動リバランスでポートフォリオ構成を自動で調整
例えば単純のために最適であると考えられているポートフォリオが、債券と株式の比率50%ずつだっとします。
株式50%
債券50%
しかし時間が経過するにつれて株式が値上がりして現在のポートフォリオの構成が
株式53%
債券47%
となっていた場合は追加での積立の際に株式より債券を多く積み立てて、元々目指していた【株式50% 債券50%】の比率に近づくように、積み立て比率を自動調整する機能が整えられています。
- 6ヶ月間リバランスが行われていない場合
- 各ポートフォリオの構成が目標とするポートフォリオの構成と5%以上の差が生じていた場合
リバランスとは目標とするポートフォリオと現在のポートフォリオの違いを埋める作業です。
大きく保有しているポーションを売却して、少なく保有しているポーションを購入することを指します。
つまり、自動リバランスとバランス機能つき積立機能によって理想として設定されているポートフォリオに近づけるように、常に調整が働いている状態にあるということがいえます。
自動税金最適化(DeTAX)
ポートフォリオで保有しているファンドから配当金を受け取った時やリバランスを行なった時の売却益がでた場合は、約20%の税負担が生じます。
その際にポートフォリオの中で損失が発生している銘柄があった場合に、税負担を軽減するために損失を確定させる取引を自動で行ってくれる場合があります。
つまりリバランス時、または配当金による利益が50万円で発生していた場合に、ポートフォリオの中に含み損の銘柄があれば損失を例えば30万円発生させることにより利益を20万円に圧縮します。
すると元々は50万円の約20%で10万円の税負担となるところが、20万円の約20%で4万円の税負担に抑えることができます。
しかし、ポートフォリオのバランス上の問題もあるので、必ずしも損失を確定させるとは限らずあくまで出来うる限りという範疇に留まります。
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WealthNaviの運用ポートフォリオと成績について見ていきましょう。
リスク許容度毎の5つのプランを用意
WealthNaviでは6つの質問で判別されたリスク許容度毎に以下の各アセットポーションを組み合わせて以下のようにポートフォリオを組成しています。
- 不動産
- 金
- 物価連動債
- 米国債
- 新興国株
- 日欧株
- 米国株
ご覧いただければわかるのですが、リスク許容度が高くなればなるほど株式ポーションの比率が上昇していきます。
つまりリスク許容度が高くなればなるほど、期待リターンは高まる一方リスクも高いポートフォリオとなっていきます。
またポートフォリオの比率に関しては都度相場環境に応じてWealthNaviが1年に1回見直しを行なっております。
例えばわかりやすく、リスク許容度のリスクが11.8%でリターンが5.8%であったとします。
すると、リターンよりリスクの方が大きいではないか?
と不安になられる方も多いと思いますが、投資におけるリスクというのは『価格のブレ幅』のことを意味します。
つまり期待リターンが5.8%でリスクが11.8%というのは統計学の観点から以下の成績で収まることを意味しています。
約68%の確率で
5.8%-11.8%(▲6.0%) 〜 5.8%+11.8%(=17.6%)
約95%の確率で
5.8%-11.8%×2(▲17.8%) 〜 5.8%+11.8%×2(=29.4%)
低コストで質が高い米ドル建ETFでポートフォリオを組成
WealthNaviでは各アセットについてそれぞれバンガード社やブラックロック社や、
ステートストリート社といった米国の著名ETF組成会社の商品を組み入れています。
米国の運用会社の商品ということもあり全て世界最強通貨である米ドル建でもてるのも長期的な強みであります。
資産クラス | 銘柄 | 運用会社 | 信託報酬 |
米国株 | VTI | バンガード | 0.04% |
日欧株 | VEA | バンガード | 0.07% |
新興国株 | VWO | バンガード | 0.14% |
米国債券 | AGG | ブラックロック | 0.05% |
物価連動債 | TIP | ブラックロック | 0.20% |
金 | GLD | ステートストリート | 0.40% |
不動産 | IYR | ブラックロック | 0.44% |
世界的な運用会社が運用している指数連動型のパッシブ型運用を行なっているETFということもあり、信託報酬も著しく低い水準に抑えられているのも特徴です。
またパッシブ型運用はパッシブ型に対してプラスのパフォーマンスを目指すアクティブ型のファンドに比べて、長期的に高く安定した成績を残しています。
そのことからも、質の高いETFで組成されているということがわかります。
特に編集部が注目しているのは米国株として組み入れているVTIです。
VTIは200年以上にわたり約7%のリターンを出している米国株式市場全体に投資を行うことができるETFです。
長期的な資産形成にとても適しています。
安定した成績
WealthNaviの2016年1月からの運用成績はリスク許容度毎の成績は以下のようになっております。
一番下の直線の1.8万ドルは積立累積額となっていますが、リスク許容度が高い順に高いパフォーマンスとなっています。
リスク許容度5が2万ドルから最低のリスク許容度1でも1.89万ドルと積立累積額の運用資産額を超過しています。
因みに手数料1%については差し引かれています。
(引用:SBI証券)
WealthNaviの運用開始からの期間も短いということもあり、リスク許容度が真ん中の3で1992年からのシミュレーションをみてみましょう。
以下のように積立累積額を大きく上回る資産を構築することがわかります。
25年という長い単位でみると累積積立額合計の2.42倍にすることが出来ています。
ITバブル崩壊、リーマンショック、チャイナショックといった危機を何度も乗り越えています。
長期的にみると右肩上がりに成長しているのがわかりますね。
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SBI証券ではWealthNaviをSBI証券口座の中から申し込むことが出来ます。
SBI証券では証券口座解説後に
ホーム🏠ボタン → ロボアド を押すことにより簡単に口座を開設する手続きにはいることが出来ます。
筆者も実際にSBI証券口座から開設を行いました。
簡単な項目を入力するだけで申し込み完了しました。
WealthNaviと同じ運用を教授することができるのでおすすめです。
(目次に戻る)
まとめ
WealthNaviは簡単6つの質問に答えるだけで個々人のリスク許容度をロボアドバイザーが判断して、5つのポートフォリオの中から適したものを提案してポートフォリオを組成してくれます。
資産運用を行う際に発生する手間を、WealthNaviに任せておけます。
ポートフォリオの見直しやリバランスまで全て一気通貫で行なってくれて、手数料も通常のラップ口座より著しく低い運用資産の1%で提供されています。
運用ポートフォリオに組み込まれている商品は低コスト。
質の高い米ドル建の米国大手資産運用会社が組成したETFが厳選されています。
長期的な運用実績は暴落を経験しながらも着実な運用資産の増加が見込める内容になっているのです。
以上、SBI証券から利用可能な評判のロボアドバイザー『WealthNavi(ウェルスナビ)』の魅力をわかりやすく解説する。…でした!