【SPYDとは!】米国高配当ETFの評判は?HDVやVYMとの比較分析を通じて徹底評価。

SPDR S TR/S&P 500 HIGH DIVID ETF(通称:SPYD)」は高配当銘柄に投資できるETFとして注目を集めています。

 

秀次郎
個人投資家にも人気がでてきておるぞ!

 

このコンテンツでは、そんなSPYDについて以下の観点から詳しく分析していきたいと思います。

  • SPYDはどのようなETFなのか?
  • SPYDのリスクリターンや配当金の推移はどうなっているのか?
  • SPYDは他の高配当ETFと比べて魅力的なのか?
  • 結局SPYDは投資対象として魅力的なのか?

 

秀次郎
SPYDを「エスピーワイディー」というのは長いのでわしは「スピード」と呼んでおる。かっこいいじゃろ?
家三郎
・・・。

目次

SPYDはどのようなETF?

SPYDは意外にも新しいETFで2015年10月21日から運用されており運用資産額は2500億円以上となっています。

まずはSPYDが「そもそもどのようなETFなのか?」という点についてお伝えしていきたいとおもいます。

 

SPYDが連動を目指すインデックスは「S&P500 高配当指数」

そもそもETFは特定のインデックスに対して連動を目指すように設定され運用されています。

 

【ETFとは?】その仕組みと一般投資信託との違い・取引するメリットデメリットをわかりやすく解説。

2019.02.16

 

バンガード社が運営するVOOでは最も有名な米国指数であるS&P500指数への連動を目指しています。

SPYDが連動を目指すインデックスは「S&P500高配当指数」です。

 

秀次郎
どんなインデックスなんですか?
信太郎
まずは、発表しているS&Pの説明をみてみようぞ!

 

The S&P 500 High Dividend Index serves as a benchmark for income seeking equity investors. The index is designed to measure the performance of 80 high yield companies within the S&P 500 and is equally weighted to best represent the performance of this group, regardless of constituent size.

(引用:S&P

 

英語なので難しいですが太字部分を噛む砕いていきたいと思います。

S&P500に採用されている銘柄野中から最も配当利回りが高い80銘柄を組み入れていると前半部分で説明されています。

後半部分では時価総額の大きさにかかわらず、80銘柄を全て同じ比率で組み入れているということが説明されています。

 

信太郎
S&P500指数やTOPIXは時価総額が大きい銘柄ほどポーションが大きい時価総額加重平均じゃあ、S&P500高配当指数は全て同じ比率ろいうわけじゃな!

 

過去10年の値動きをS&P500指数と比較しらチャートは以下となります。

 

S&P500高配当指数とS&P500を比較

(引用:S&P)

 

両者ともに強い時期が異なりますが、10年間トータルでみると殆ど同じ成績となっています。

リスクリターンについては追って他の高配当ETFとも比較しながら詳細にみていきたいと思います。

 

SPYDの組み入れセクター

2020年2月時点でのSPYDの組み入れセクターをS&P500指数と比較したものが以下となります。

S&P500に対して大幅にオーバーウェイトしているセクターを赤字に、大幅にアンダーウェイトしているセクターを青字にしています。

S&P500高配当指数(SPYD)S&P500
通信サービス5.5%10.40%
一般消費財16.6%9.80%
生活必需品10.3%7.20%
エネルギー11.1%4.20%
金融9.5%13.10%
ヘルスケアー3.0%14.20%
資本財2.5%9.30%
情報技術セクター7.0%22.80%
素材セクター4.8%2.70%
不動産セクター18.2%3.00%
公共事業セクター11.60%3.30%

(引用:S&P

 

ご覧いただければわかる通り、情報技術セクターの比率が著しく小さくなっています。

FAANGやGAFAといった巨大ITセクターの銘柄は成長投資をするため配当をださず組み入れられていないことが大きな要因といえるでしょう。

 

代表的な組入銘柄

最初に申し上げた通り、SPYDでは組み入れ銘柄を殆ど同じポーションで組み入れています。

そのため、銘柄間のポーションに大きな差はありませんが、日々の値動きの変動で若干の差は出てきています。

 

企業名Tickerセクターウェイト配当利回り
Newell Brands IncNWL一般消費財1.72%4.71%
Western Union CoWU情報技術1.63%2.97%
Southern CoSO公益1.60%3.52%
Entergy CorpETR公益1.59%2.81%
Nordstrom IncJWN生活必需品1.55%4.01%
AbbVie Inc.ABBVヘルスケアー1.52%5.73%
Leggett & PlattLEG生活必需品1.52%3.36%
Campbell Soup CoCPB一般消費財1.51%2.86%
PPL CorpPPL公益1.51%4.55%
CenturyLink IncCTL通信サービス1.51%7.35%

(引用:SPDR「SPYD Holdings」

 

以下は2020年2月時点での構成上位10銘柄ですが、配当利回りが7%にのぼる銘柄も組み入れられています。

とはいえ現在は米国の株価自体が上昇傾向なので3%に満たない銘柄も組み入れられるに至っていますね。

 

手数料は年率0.07%と超低額

ETFは指数と連動する運用を目指すので重要なのは手数料となってきます。

インデックスに連動するのであれば重要なのは手数料の低さになってきます。

 

日本のアクティブ型の投信であれば年率2%程度の信託報酬となっています。

手数料が2%もあっては、たとえ7%の運用益が出たとしても最終的な投資家利回りは5%に圧縮されてしまいます。

 

SPYDは購入手数料は0で、年間の信託報酬はわずか0.07%となっています。

 

秀次郎
100万円を投資して700円しか手数料が発生しないということじゃな!

 

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SPYDのリスクリターンと配当金の推移

それでは肝心なSPYDの成績を「リターン」「リスク」「配当金」について紐解いていきたいと思います。

SPYDのリターンをS&P500高配当インデックスと比較

先ほど図で確認した通りS&P500指数と過去10年で比較するとリターンに大差はありませんでした。

しかし、SPYDが運用開始した期間で比較するとS&P500に対して大きく劣っていることがわかると思います。

基準時点1ヶ月4半期1年間5年間運用開始
(2015/10/21〜)
SPYD2019/12/312.80%5.26%21.28%9.15%11.80%
S&P500高配当2.87%5.34%21.49%9.27%11.94%
S&P5003.02%9.07%31.49%15.27% 

(引用:SPDR

 

秀次郎
インデックスの連動性については問題はないが、S&P500に対して負けているのは残念な結果じゃな。
信太郎
まあ、その前の5年間はS&P500高配当指数の方が高い成績じゃからな!一概に劣っているということもできんぞ。

 

ちなみにSPYDの2020年2月時点のPERは約15倍ですが、S&P500指数のPERは約20倍と割高水準となっています。

割安度でいうとSPYDに軍配があがりますね。

 

SPYDのリスクを確認

リターンとともにリスクについても見ていかないといけません。

 

秀次郎
投資におけるリスクとは価格の変動幅のことじゃぞ!

 

投資におけるリスク(=標準偏差)とは?株・投資信託のリスクリターンの意味・計算方法を理解しよう!

2019.04.26

 

2015年10月21日の運用開始からの年率のリスクである標準偏差(=σ)は11.83%となっています。

同期間での年率リターンは11.80%なので今後1年間の想定されるリターンについては以下となります。

 

【約68%の確率】

平均リターン11.80% – σ11.83  〜 平均リターン11.80% + σ11.83

→ ▲0.03% 〜 +23.63%

 

【約95%の確率】

平均リターン11.80% – 2σ(11.83×2)  〜 平均リターン11.80% + 2σ(11.83×2)

→ ▲11.86% 〜 +35.46%

 

【約99.7%の確率】

平均リターン11.80% – 3σ(11.83×3)  〜 平均リターン11.80% + 3σ(11.83×3)

→ ▲23.69% 〜 +47.29%

 

SPYDの配当金の推移

高配当ETFということもあり配当金の水準もきになるところですね。

以下がSPYDの運用開始後からの配当金の推移です。

配当期配当金額
2019 4Q0.497170
2019 3Q0.447676
2019 2Q0.461955
2019 1Q0.339422
2018 4Q0.443350
2018 3Q0.450710
2018 2Q0.376101
2018 1Q0.348771
2017 4Q0.398982
2017 3Q0.362827
2017 2Q0.342752
2017 1Q0.317590
2016 4Q0.584971
2016 3Q0.326104
2016 2Q0.325596
2016 1Q0.277192
2015 4Q0.331160

 

わかりやすく可視化すると以下となります。

SPYDの配当金推移

 

信太郎
米国では個別銘柄も基本的に配当金は四半期毎に拠出するぞ!

 

配当利回りを確認するには、2019年の年間の配当金を算出します。

2019年は1Qから4Qで合計$1.746233の配当が拠出されました。

現在約$38ですので配当利回りは4.6%となります。

 

信太郎
配当利回りは高いが、配当拠出時に税金が発生するからの・・・。再投資する場合は損じゃということは理解しておくがよいぞ!

 

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「SPYD」以外の高配当ETF「HDV」や「VYM」を紐解く

SPYD以外にも高配当ETFは存在しています。

有名なのはHDVとVYMです。

「モーニングスター配当フォーカス指数」に連動を目標とするHDV

HDVは「iシェアーズ・コア米国高配当株ETF」です。

連動を目指しているインデックスは「モーニングスター配当フォーカス指数」です。

 

モーニングスター配当フォーカス指数は東京証券取引所によると以下のように記載されています。

 

「モーニングスター配当フォーカス指数」はモーニングスター・インクが算出する、米国株式市場における米国高配当株で構成される指数(配当込み)です。米国株式市場全体の約97%を占めるモーニングスター®USマーケット・インデックスSMの構成銘柄の中でも、財務の健全性が高く、かつ持続的に平均以上の配当を支払うことができると認められた利回り上位75社の銘柄で構成されています。

(引用:JPX

 

以下は構成上位銘柄ですが、聞いたことあるような有名銘柄が多くを占めていますね。

またSPYDの構成比率は基本的に殆ど同じ1%台でしたが、HVDについては10%近い構成比率を誇る銘柄も存在しています。

 

銘柄構成比率
AT&T INC9.84
EXXON MOBIL CORP8.84
JOHNSON & JOHNSON7.28
VERIZON COMMUNICATIONS INC6.59
CHEVRON CORP5.63
PFIZER INC5.33
WELLS FARGO4.94
COCA-COLA4.56
CISCO SYSTEMS INC4.26
PEPSICO INC3.79
(引用:I Share「HDV」

 

バンガード社が運用するVYM

VYMはバンガード米国高配当株式ETFです。

バンガード社はバフェットも推薦するETF組成会社でVTIVOOといった超巨大ETFを運営しています。

 

VYMが連動を目標とするのは「FTSE High Dividend Yield Index」です。

FTSE High Dividend Yield IndexはFTSE社がREITを除く米国の高配当銘柄を選定して時価総額加重平均に仕立てた指数です。

保有銘柄構成比率
JPMorgan Chase & Co.4.01200 %
Johnson & Johnson3.57500 %
Procter & Gamble Co.2.84900 %
Exxon Mobil Corp.2.72600 %
AT&T Inc.2.63200 %
Intel Corp.2.40400 %
Verizon Communications Inc.2.34400 %
Merck & Co. Inc.2.13800 %
Chevron Corp.2.12000 %
Pfizer Inc.2.01100 %

(引用:バンガード社

 

どちらかというとHDVと似た構成銘柄となっています。

ただ1銘柄のポーションとしてはHDVよりは低いという特徴がありますね。

 

年間手数料と配当利回りの比較

以下は3つのETFの年間手数料と配当利回りの比較です。

若干ですがVYMの手数料が低いですが、配当利回りという観点ではSPYDに軍配があがりますね。

 

銘柄年率手数料配当利回り
SPYD0.07%4.6%
HDV0.08%3.5%
VYM0.06%2.4%

(2020年2月時点)

 

 

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「SPYD」と「HDV」と「VYM」のリスクリターン を比較する

 

秀次郎
高配当ETFにもいくつか種類があることはわかったのですが、結局どれが魅力的なのですか?
信太郎
局面によって良い成績をだす銘柄群は異なるから一概に断言することはできないぞ!ただ過去のデータは比較することができるからみてゆこう!

 

最も新しいEFFは「SPDY」ですのでSPDYができた2015年12末以降のチャートを比較したものが以下となります。

SPDY:青色
HDV:赤色
VYM:黄銅色

 

SPDYとVYMとHDVのリターンを比較する

 

ご覧いただければわかるとおりリターンは以下の順番となっています。

SPDY:青色 > HDV:赤色 > VYM:黄銅色

 

データで比較すると以下となります。

 

ETF名年率リターンリスク(標準偏差)シャープレシオ最高年利回り最低年利回り
SPDY11.56%11.83%1.4224.59%-4.88%
HDV9.88%10.16%1.2820.23%-4.13%
VYM11.34%10.58%1.4624.07%-5.91%

 

リターン自体は最も高いのはSPDYですが、リスクあたりのリターンであるシャープレシオはVYMが優っています。

SPDYとVYMは現状殆ど同じ成績を残しているといっても過言ではないレベルでしょう。

大型銘柄への投資を行いたいのであればVYM、小型銘柄にも投資を行いたい場合はSPDYへ投資をするのがよいでしょう。

 

 

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まとめ

SPDYはS&P500高配当インデックスに連動する低手数料のETFです。

近年はS&P500指数に対しては劣後する成績となっていますが、過去10年でみると同等の成績となっています。

 

他にも存在しているETFと比べても優秀な成績を残しております。

5%近い配当を拠出していることからETF投資でインカムゲイン投資を行いたいという方にとっては有効な選択肢となるETFでしょう。

 

以上、【SPYDとは】米国高配当ETFの評判は?HDVやVYMとの比較分析を通じて徹底評価。…でした。

 

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