「iDeCo」は個人型確定拠出年金でiDeCoに拠出した分は所得税と住民税の課税対象から控除ができます。
また、株式投資や投資信託など「投資」によって得た利益を非課税とすることができます。
iDeCoはメリットがある一方で、「60歳まで払い出しができないこと」、「積立金額に上限がある」等のデメリットもあります。
iDeCoについては、よく似ていると評される「NISA」と「つみたてNISA」と以下コンテンツで比較しています。
今回のコンテンツでは、「楽天証券」のiDeCo口座の魅力について紐解いていきます。
楽天証券のiDeCo口座の魅力とは?
「iDeCo」自体が魅力的な制度ではありますが、楽天証券のiDeCo口座ならではの魅力についてお伝えしていきます。
業界最安水準の手数料形態
まずは、楽天証券の手数料の安さです。
長期投資をする上では、手数料は口座を選ぶ上で重要なファクターとなってきます。
手数料形態 | 金額(税込) | 注釈 |
①加入移管時手数料 | 2,777円 | ・金融機関による差異殆どなし ・新規開設や企業型確定拠出年金からの移管時に発生 ・他の証券会社からであれば不要 |
②口座管理手数料 | 新規積立行う場合 167円(103円+64円) 積立行わない場合 64円 | ・口座維持するのに発生する手数料 ・国民年金基金連合会に103円(掛金拠出の場合) ・信託銀行への支払い64円(拠出に関わらず発生) ・楽天証券自身の手数料はなんと0円! ・SBI証券と並んで業界最安値 ・500円程度発生するところも多い |
③給付事務手数料 | 信託銀行432円/回 国民年金基金連合会 1,029円/回 | ・積み立てた年金資産を払い戻す際に必要な 一回あたりの金額 |
④還付事務手数料 | 2,109円 | ・掛け金を拠出できない人が拠出した際に、 掛け金の返還を受けるときに発生する手数料 |
⑤移管時手数料 | 4,320円 | ・他の金融機関のiDeCoや企業型確定拠出年金に移管する際に必要 |
(引用:楽天証券確定拠出年金より編集部作成)
上記の①③④⑤は基本的に他証券口座とそこまで違いはありません。
しかし、「②」の「口座管理手数料」は証券会社によって大きな違いが出てきます。
「口座管理手数料」とは、掛け金を拠出する場合、以下の(A)〜(C)で構成されます。
(A)国民年金基金(103円) + (B)信託銀行への支払い(64円) +(C) 金融機関手数料 = 口座管理手数料
(A)国民年金基金(103円)と(B)信託銀行への支払い(64円) は全員が必ず払わなければならない手数料です。
ここで証券会社ごとの違いは出てきません。
しかし、(C) 金融機関手数料は、各金融機関で設定しています。
一般的には手数料がかかるところ、楽天証券は手数料を取っていません。
つまり(C)金融機関手数料 = 0円となっています。
他金融機関の中には、300円程度の手数料を徴収しているケースがあります。
この300円は、少額と感じてしまいますが、年間で3600円になります。
これを長期投資の10年〜30年で考えると以下の費用が出てしまいます。
- 10年:36,000円
- 20年:72,000円
- 30年:108,000円
少額とはいえ、手数料は安いに越したことはないでしょう。
株取引・投信取引などの通常の証券口座と一元管理が可能
金融機関によっては、iDeCO口座と通常の証券口座が別口座管理となっています。
しかし、楽天証券では、通常の証券口座の中に同じIDとパスワードでiDeCoの管理画面にアクセスすることができます。
上記の管理画面の通り現在のポートフォリオの状況を一覧で見ることができます。
また、保有商品の入れ替えも簡単です。
さらに、スマートフォンにも最適化しております。
「スマホサイト」で楽天証券のページにログインした後、以下の手順を踏みます。
「資産管理」や「銘柄の組み替え」をスマホから手軽に行うことができるのも魅力的な点です。
iDeCoに特化したセミナー
楽天証券ではiDeCoについて理解が浅い方に向けてセミナーを順次提供しています。
制度の概要から各商品解説まで詳しく解説してくれています。
会場型だけでなく、動画セミナーも開催されていますので気軽に学ぶことができるのもおすすめな点ですね。
楽天証券ではiDeCoのわかりやすいガイドである「IMAKARA」も発行しています。
どんな制度か詳しく知りたいという方も参考にされるとよいでしょう。
楽天銀行を掛け金引き落とし対象とすることで楽天ポイントを獲得できる
楽天証券は楽天ポイントを獲得できる制度が通常の取引でも充実しています。
ポイント還元が尋常ではない証券会社なのですが、iDeCo口座においても楽天ポイントを獲得することができます。
楽天ポイントを獲得するためには楽天銀行の口座と楽天証券口座の「マネーブリッジ 」と「ハッピープログラム」の申請をします。
引落とし口座を楽天銀行とすることで、毎回引き落としの度に最大3ポイントを獲得することができます。
年間36ポイントと小さいですが、貰えるものは貰った方がいいですね。
また「マネーブリッジ 」と「ハッピープログラム」については、その他にもメリットが多々ありますので、申請は済ませておきましょう。
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楽天証券のiDeCo口座で取引可能な運用商品を紹介
iDeCoは法改正によって35個の商品しか提供を許可されていません。
楽天証券は元本保証型の定期預金を含めて魅力的な32種類の長期投資に適した運用商品を提供しております。
ここでは、各資産カテゴリー毎におすすめの注目銘柄をお伝えしていきたいと思います。
■ 楽天証券iDeCoの運用商品:
魅力的なTOPIXに連動するインデックスファンドを擁する国内株式
まずは国内株式なのですが、「アクティブ型」と「パッシブ型」の2つを合わせて、6種類もの運用商品が用意されています。
ファンド名 | アクティブ or パッシブ | 年率信託報酬 |
三井住友・DCつみたてNISA・日本株インデックスファンド | パッシブ | 0.1728% |
たわらノーロード日経225 | パッシブ | 0.1836% |
iTust日本株式 | アクティブ | 0.9612% |
MHAM日本成長株ファンド | アクティブ | 1.6740% |
フィデリティ日本成長株ファンド | アクティブ | 1.6524% |
コモンズ30ファンド | アクティブ | 1.0584% |
「TOPIX」に連動することを目標とした「三井住友・DCつみたてNISA・日本株インデックスファンド」。
なんと「0.1728%」と低い手数料で提供されています。
「TOPIX」と「日経平均」の違いについては主に二点あります。
まず、組入銘柄としてTOPIXは東証一部の全銘柄が対象。
日経平均は日経新聞社が選定した225銘柄と限定。
また日経平均は株価のみが算出の対象となっています。
それに対して、TOPIXは株価と発行済株式数を算出の際に加味しています。
日本株市場全体の成長にかけるのであればTOPIX連動の方がよいと、編集部では考えています。
〜コラム〜投信はアクティブ型とパッシブ型はどちらがよいのか?
「パッシブ型」とは、先ほどの「TOPIX」や「日経平均連動」のように、なにかしらの指数に連動することを目標とする投資信託です。
「アクティブ型」とは、指数に対してプラスのリターンを求めて、積極的に銘柄選定を行う投資信託の形態です。
ファンド名 | アクティブ or パッシブ | 年率信託報酬 |
三井住友・DCつみたてNISA・日本株インデックスファンド | パッシブ | 0.1728% |
たわらノーロード日経225 | パッシブ | 0.1836% |
iTust日本株式 | アクティブ | 0.9612% |
MHAM日本成長株ファンド | アクティブ | 1.6740% |
フィデリティ日本成長株ファンド | アクティブ | 1.6524% |
コモンズ30ファンド | アクティブ | 1.0584% |
当然「アクティブファンド」の中には「パッシブファンド」より高い成績を残しているファンドもあります。
しかし、平均して慣らしてみると、指数に連動することを目標としたパッシブファンドの方が高い成績を収めています。
これは、金融庁の調べでもわかっています。(以下コンテンツ内で解説)
iDeCoは長期的な資産形成を目指すファンドですので、基本的には「パッシブファンド」を選定していくのがよいでしょう。
先進国株式:楽天全米株式インデックスファンドが魅力
次に先進国株式で運用をする場合にオススメの銘柄についてお伝えしていきます。
ファンド名 | アクティブ or パッシブ | 年率信託報酬 |
楽天・全米株式インデックスファンド | パッシブ | 0.1696% |
たわらノーロード先進国株式 | パッシブ | 0.2160% |
ラッセルインベストメント外国株式ファンド | アクティブ | 1.4364% |
iTrsut世界株式 | アクティブ | 0.9612% |
最も魅力的・且つ外せないのは「楽天・全米株式インデックスファンド」(以下楽天VTI)です。
楽天VTIは「バンガード社」が提供している「VTI」を日本円で尚且つ自動再投資できるように設計された投資信託です。
成長する米国経済を背景に長期的に年率7%〜8%のリターンを期待することができます。
楽天VTIは年間信託報酬が0.1696%です。
例えば、SBI証券の「eMAXIS Slim米国株式(S&P500)」の年率0.1728%に対し優位性があります。
まだ30代と若くて、将来的に大きな資産を形成したいという方であれば楽天・全米株式インデックスファンドで全額積立て。
短期的な市場の荒れなどは無視して、「ドルコスト平均法」を活かす。
この方法で、長期的に放っておけば、将来大きな資産を構築することができるでしょう。
新興国株式
次に新興国株式ですが、インデックスファンド海外新興国株式のみの取扱となっています。
ファンド名 | アクティブ or パッシブ | 年率信託報酬 |
インデックスファンド海外新興国株式 | パッシブ | 0.5940% |
インデックスファンド海外新興国株式は、「MSCIエマージング・マーケット・インデックス」への連動を目指すファンドです。
新興国はGDPで40%を占めているにも関わらず、投資可能な時価総額ベースでは全世界の10%を占めるに留まっております。
将来的に大きな利益を狙うことができる商品といえるでしょう。
しかし、新興国は不透明要素が高く値動きが激しいことが特徴です。
ポートフォリオに組み入れるにしても、大きなポーションを割くのは避けた方がよいでしょう。
全世界株式へ分散投資ができる魅力的なファンド
筆者は基本的に株式ポーションのほとんどは最も魅力的な「楽天・全米株式インデックスファンド」に投下したいと考えました。
しかし、やはり全世界のバランスよく投資したいという方もいらっしゃると思います。
そんな方のニーズに合致するファンドを楽天証券のiDeCo口座は用意しております。
ファンド名 | アクティブ or パッシブ | 年率信託報酬 |
楽天・全世界株式インデックスファンド | パッシブ | 0.2296% |
セゾン資産形成の達人ファンド | アクティブ | 1.550% |
楽天・全米株式インデックスファンドは先ほどお伝えした「楽天全米株式インデックスファンド」の全世界バージョンです。
全世界の株式銘柄約8000社に分散投資ができるファンドで、世界の株式市場の成長をダイレクトに取り込むがことができます。
また、セゾン資産形成の達人ファンドは厳選された高品質のファンドを取り入れています。
10年以上の運用で市場平均を上回るパフォーマンスを上げている優秀なアクティブファンドでこちらも魅力的です。
■ 楽天証券iDeCoの運用商品:
安全投資先としての債券投資
次に、株式投資と並んで伝統的な投資先としての地位を確立している「債券投資」です。
債券投資は基本的にリターンは大きくはありません。
しかし、株式相場下落時も大きく下落することはなく、安定投資先として選ばれています。
投資地域 | ファンド名 | アクティブorパッシブ | 年率信託報酬 |
日本 | たわたノーロード国内債券 | パッシブ | 0.1512% |
明治安田DC日本債券オープン | アクティブ | 0.6480% | |
海外 | たわらノーロード先進国債券 | パッシブ | 0.1836% |
たわらノーロード先進国債券(為替ヘッジ有) | パッシブ | 0.2160% | |
インデックスファンド海外新興国債券 | パッシブ | 0.5616% | |
みずほUSハイイールド | アクティブ | 1.5120% |
日本のたわらノーロード国内債券は上下動が少ないです。
しかし、ほぼ現金で持っているのとリターンが変わらず機会損失と捉えることもできます。
一方国内でいえば、「明治安田DC日本債券オープン」は以下のように安定した成績を残しています。
2018年度の下落相場でもプラスの成績を収めていて安心感があります。
海外の債券についてはFTSE世界国債インデックス(除く日本、円ベース、為替ヘッジなし)に連動を目標とする『たわらノーロード先進国債券』がおすすめできます。
以下のように様々な国の公社債に分散投資できるため、通貨分散の観点からもよい投資先といえます。
みずほUSハイイールドは以下のように高い成績を残しています。
しかし、リーマンショックの時の価格変動をご覧ください。
「高利回り社債」を出している会社は危機時に倒産して大きく価格が下落する恐れがあります。
安全投資ではなく積極的に利益を狙う投資先として考えましょう。
分散投資目的のREITと金
楽天iDeCo口座は、株や債券とは異なる資産分散の観点から不動産に投資するリートファンド。
また、金に投資を行うゴールドファンドも取り揃えております。
投資対象 | ファンド名 | アクティブorパッシブ | 年率信託報酬 |
J-REIT | 三井住友・DC日本リートインデックスファンド | パッシブ | 0.2700% |
野村J-REITファンド | アクティブ | 1.0260% | |
海外REIT | 三井住友・DC外国リートインデックスファンド | パッシブ | 0.2916% |
金 | ステートストリートゴールドファンド (為替ヘッジあり) | パッシブ | 0.8860% |
複数の資産に分散投資を行うバランスファンド
株式や債券、REIT、金と決まった資産ではなく、複数の資産を組み合わせて運用可能なファンドも用意されています。
ファンド名 | アクティブorパッシブ | 年率信託報酬 |
三井住友・DC世界バランスファンド | パッシブ (株式15% 債券85%) | 1.2856% |
三菱UFJ DCバランス・イノベーション (KAKUSHIN) | パッシブ (株〜44% 債券〜56%) | 0.6480% |
投資のソムリエ | パッシブ (流動的) | 1.1880% |
セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド | パッシブ (株と債券50%ずつ) | 0.6200% |
楽天インデックスバランス | パッシブ (株15% 債券85%) | 0.2078% |
将来的に大きな資産を構築するためにはやはりある程度の株式ポーションも必要になります。
従い、上記の中ではセゾン・バンガード・グローバルバランスファンドを推したいと思います。
運用期間に応じたファンド
また、ターゲットとする年数に応じたファンドも組成しております。
ファンド名 | アクティブorパッシブ | 年率信託報酬 |
楽天ターゲットイヤー2030 | アクティブ (株式54% 債券46%) | 0.8970% |
楽天ターゲットイヤー2040 | アクティブ (株式75% 債券25%) | 0.9170% |
楽天ターゲットイヤー2050 | アクティブ (株式75% 債券25%) | 0.9170% |
ターゲットイヤーが短いものほど株式の債券をさげて安定運用を目指しているのが読み取れます。
定期預金
みずほDC定期預金に入れることができますが、現状金利は0.01%なので折角のiDeCoが勿体無いですね。
■ 楽天証券iDeCoの運用商品:
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リスク別おすすめポートフォリオ
上記で紹介した運用商品を組み合わせてリスク志向別におすすめのポートフォリオを紹介します。
若手・リスクやや高め・長期運用・リターン高
まだ若く長期的に大きな資産を形成したいリスク選好が高い方向けのポートフォリオです。
やはり主軸に添えるのは楽天VTIで、筆者のように全額を楽天VTIに積立投資を行うのもアリです。
しかし、新興国投信を織り交ぜて以下のようなポートフォリオにするのが良いでしょう。
- 70%〜100%:楽天VTI
- 0%〜30%:インデックスファンド海外新興国株式
リスク中・長期運用・リターン中
ある程度リスクを抑えながらも資産を形成したいリスク選好が中程度の方向けのポートフォリオです。
利回りをある程度狙う為に楽天VTIを株式ポーションの中軸に添えます。
さらに、国内と海外の債券を組み合わせて安定感を出すために、以下のポートフォリオを推奨します。
- 40%:楽天VTI
- 10%:インデックスファンド海外新興国株式
- 25%:明治安田DC日本債券オープン
- 25%:たわらノーロード先進国債券
ノーリスク運用・リターン低
全くリスクを取りたくないリスク選好が低い方向けのポートフォリオを最後に紹介します。
もうすぐ定年でリスクを全く取りたくないという方向けはこちらです。
国内債券の他に、通貨分散をして利子を受け取るために先進国債券ファンドをバランスよく組み合わせます。
推奨ポートフォリオは以下の通りです。
- 25%:たわたノーロード国内債券
- 25%:明治安田DC日本債券オープン
- 30%:たわらノーロード先進国債券
- 20%:みずほUSハイイールド
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まとめ
楽天証券は手数料が最安水準であり通常の証券口座との一元管理もできます。
場合によってはポイントも貰えるという特典までついた、魅力的なiDeCo口座を用意しております。
運用商品も他社にはない楽天VTIといった非常に魅力的な長期投資に適した投資信託をふんだんに盛り込んでいます。
まだiDeCo口座をどの証券会社で開設しようか迷っている人は、楽天証券で間違いありません。
早めに開設し、運用をはじめて老後への不安を解消してしまいましょう。
楽天証券公式へ
以上、【楽天証券のiDeCo口座開設のメリット】おすすめの運用商品から推奨ポートフォリオまで網羅的に説明!…の話題でした!