資産運用をする大きな理由の一つとして老後資産の形成があるのではないでしょうか。
実際、2018年度の日銀『家計の金融行動に関する世論調査』によると、老後の生活を『非常に心配している』『多少心配である』を合わせると79.2%となっています。
老後に向けて3000万円の資産を蓄えておけば、退職金と合わせて4000万円以上の老後資産を形成することができます。
このコンテンツでは、まだ資産形成を行えていない現在30歳〜40歳の方に向けて、現時点で0円から初めて今後定年までの間に安全に3000万円を構築するための方法を解説します。
- 方法論と論拠
- おすすめの投資先
- 2に最もお得に投資する方法
目次
Contents
方法論:月々5万円の積立投資を行い安全に3000万円を構築する
まず現時点で、資産0という前提で考えて約20年後に3,000万円の資産を形成するには、積立投資を行うのが合理的かつ唯一の方法です。
長期投資による投資リターンの安定化
まずは長期リターンの有効性ですが、金融庁の調査によると長期間にいわたって継続的に保有しつづけることが有効であることが確認されています。
以下は過去30年間の各年度の国内外の株式・債券に分散投資を行い保有し続けた場合です。
投資期間が5年間の場合だと期間によってはマイナスとなる期間がありました。
【参考:金融庁「平成27事務年度金融レポート」】
しかし保有期間が20年間の場合だと、どの20年間をとったとしてもプラスのリターンとなっています。
複利の効果で大きな資産を構築することができる
誰もが知る天才物理学者『アインシュタイン』をして複利は偉大なる発明と言わしめるほどの力を、複利は有しています。
月5万円ずつ年間60万円積み立てた場合の資産の推移は以下の通りとなります。
- 運用せずに貯蓄した場合
- 3%で運用した場合
- 5%で運用した場合
- 7%で運用した場合
- 10%で運用した場合
貯蓄だと25年後に1500万円にしかなりません。
しかし、年利7%で運用すると22年目に2940万円。
年利10%で運用すると19年目に3069万円と約3000万円を達成することができます。
ドルコスト平均法で保有コストを平均化できる
毎月一定額積立投資を行う投資法はドルコスト平均法と呼ばれており、最終的な購入単価を平準化するのに最適な方法です。
ドルコスト平均法の効果を以下の図を用いて説明したいと思います。
各月に1万円の投資を行った場合の平均コストは839円とすることができます。
基準価格 | 積立口数 | |
4月 | 1000円 | 10.0口 |
5月 | 800円 | 12.5口 |
6月 | 700円 | 14.3口 |
7月 | 900円 | 11.1口 |
8月 | 800円 | 12.5口 |
9月 | 900円 | 11.1口 |
平均購入価格 839円 | 保有口数 71.5口 |
長期的に上昇することが確実な投資対象であれば、価格下落時はむしろチャンスということになります。
それでは、長期的に上昇することが確実な投資対象は何かということについてお伝えしていきたいと思います。
〜コラム〜年代別に偏りのある金融資産
先ほどの金融庁のレポートですが、現在我が国の資産は明らかに高齢者層に偏っております。
40歳代未満の方はほとんど資産が形成できていない状況となっています。
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おすすめ投資先:7%-10%を安定的に狙える米国株インデックス投資が一番有効
上記で、毎月5万円の積立で20年後に3000万円を達成するには7%〜10%のリターンが必要であることを説明してきました。
最も確実に長期間にわたって7%-10%のリターンを狙えるのは米国株の指数に投資することです。
◾️ 米国インデックス投資が有効な理由:
3つのデータから見る米国の長期リターン(20年、50年、200年)
まずは歴史的にリターンが高いことを証明するために過去約20年、50年、200年の長期〜超長期のデータを確認していきたいと思います。
【2001年〜2018年のデータ】
まずは過去18年のデータです。
2018年から米国株のほぼ全体の約4000銘柄のインデックス投資を行なっているバンガード社のETFであるVTIのデータから確認することができます。
結果としては18年間の設定来のリターンは7.46%となっています。
【1965年〜2017年のデータ】
次はもう少し長期の約50年間のデータです。
ウォーレン・バフェットの年次報告書に米国の代表的なインデックスであるS&P500指数の1965年-2017年の53年間のリターンは9.9%と報告されています。
S&P500指数は米国の大型500銘柄の時価総額加重平均です。
VTIがほぼ米国株全体の100%をカバーしていたのに対して、S&P500指数は約85%をカバーした指数です。
【1802年〜2016年のデータ】
さらに超長期の資本主義が始まった黎明期からの200年以上のデータによると、米国株の『実質リターン』は6.7%となります。
Stockは株でRealは実質リターンを意味します。
例えば運用で10%のリターンが出たとしても、モノの価値が2%上昇(≒現金の価値が2%減少)してしまった場合。
それは実質的に8%だけお金が増えたことになります。
普段目にする利回りは名目利回り
実質利回り = 名目利回りーインフレ率
言い換えると
名目利回り = 実質利回り + インフレ率
上記の表では現金であるドルの価値が年率▲1.4%となっているのでインフレ率は1.4%ということになります。
つまり米国株の215年間の名目利回りは6.7%+1.4%=8.1%ということになります。
◾️ 米国株全体の利回り:
- 過去約20年 :7.5%
- 過去約50年 :10%
- 過去約200年: 8.1%
米国は人口増加×イノベーションが起こり続ける成長する先進国
米国は先進国には珍しく、移民が流入しつづける文化があり人口は増加しつづける特異性を有しています。
さらに、近年のFacebookやAmazon、Googleのようなイノベーションが起こり続ける土壌がシリコンバレーを中心に醸成されています。
今後も技術革新を伴い生産性の上昇と人口増加で成長しつづけ世界経済を索引していくことが期待されています。
インデックス投資はアクティブ型投資よりも長期的に高い成績を収めている
インデックス投資はTOPIXや日経平均、米国でいえばS&P500指数やダウ平均のような指数に連動する成績を目指す投資信託です。
一方、指数に対してプラスのリターンを目指す投資信託をアクティブ型の投資信託と呼びます。
インデックス投信は銘柄を選択する必要がありません。
手数料が低く抑えられるだけでなく、長期的にみてアクティブ型投信よりも高いリターンを上げていることが確認されています。
インデックス投資は既に分散投資が十分になされている
投資を行うには分散投資が必要という言葉は耳が痛くなるほど聞いてきたことかと思います。
しかしインデックス投資は、数百からVTIのように、4000銘柄のように一本の投資信託で既に大きく分散投資を行うことができています。
たしかに米国株という同じ特性の資産だけなので、幅広く債券、株、不動産といった複数の資産には分散できていません。
しかし、筆者はそもそも必要がないと確信しています。
先ほどの最も長い200年間の資産の歴史からわかる通り、株は200年にわたり債券の2倍のリターンを出し続けています。
実際に、投資の神様ウォーレン・バフェット氏は、ほぼ米国株のみに投資をしつづけました。
約50年間20%の運用利回りを出し続けています。
このように、長期投資をするという前提のもとでは株式投資が最も高いパフォーマンスを上げるのです。
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最強の組み合わせは『楽天証券』で『楽天・全米株式インデックスファンド』の積立
これまで積立投信を米国株インデックス投信で実践するのが最も確実性が高く、20年後に3000万円を達成する方法であるとお伝えしてきました。
では具体的な投資方法に移っていきたいと思います。
投資先はずばり『楽天・全米株式インデックスファンド』
まず7%-10%を長期的に着実に狙うのに適した投資先として「楽天・全米株式インデックスファンド(楽天VTI)」をおすすめします。
楽天VTIはバンガード社の旗艦ETFであるVTIに連動する投資信託で、円建で投資を行うことができます。
VTIは全米の約100%の4000社以上のTOPIXのような時価総額加重平均指数です。
VTI一本で米国全体の株式市場に投資することができます。
VTIは米国のETFなので、米ドル建で投資を行う必要はあります。
楽天VTIは以下のようなメリットがあります。
- 日本円建で投資ができること
- 自動で配当金を再投資してくれて複利を享受できる
- 楽天証券でポイント還元を受けられる(後述)
まず、1日本円建で投資ができることについて、為替手数料を気にすることなく日本円で投資できる嬉しさと、実質的には米ドル建投資を円価に洗い替えているだけなので米ドルに投資していることになります。
例えばVTIの基準価格が100USDとすると、1USD=100円であれば10,000円となりますが基準価格は変わらずに1USD=120円となれば12,000円となります。
楽天証券の楽天カードクレジット積立で1%のポイント還元を受け手数料を逆に受け取ろう!
楽天VTIの唯一の弱みは本家VTIの信託手数料が年率0.04%と超定額なのに対して、楽天VTIは年率0.1696%と4倍ほど発生する点です。
楽天証券の圧倒的な強さの源泉にもなっている楽天カードクレジット積立では、月間最高5万円まで1%のポイント還元を行なっております。
(年間60万円分でポイント還元6000ポイント!)
つまり信託手数料が0.1696%に対して、ポイント還元が1%なので実際は0.8304%分の逆手数料をもらって投資を行うことができます。
楽天カードクレジット積立でポイント還元を受け、得たポイントで楽天VTIを追加購入。
この最強の組み合わせで、本家VTIを遥かに上回るお得さでVTIに投資をすることができます。
『つみたてNISA』や『iDeCo』の活用で更にお得に!
つみたてNISAは2018年から始まった制度で年間40万円までの非課税枠を20年間付与するシステムです。
つみたてNISAで月3.3万円(年間40万円)積立。
楽天証券の楽天クレカ引き落としを設定。
これだけで、買い付け額の1%のポイント還元を受けるのが現時点で最高の資産運用法といえるでしょう。
残った1.7万円分にたいしてはiDeCoを活用するという手があります。
iDeCoは60歳まで引き出すことができません。
その代わりに、投資による利益が非課税なだけでなく、所得税・住民税から控除することができます。
楽天証券は唯一iDeCo口座で楽天VTIを取り扱っているので必見です。
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まとめ
現在資産0円から初めて20年後に3000万円〜4000万円の資産を構築するには、以下の取り組みがおすすめです。
- 長期的に年率7%-10%が狙える米国株式インデックス投資が最適
- 日本円建で全米株式市場に投資ができる楽天VTIが最もおすすめ
- 楽天証券での楽天クレカ積立で1%のポイント還元を受け手数料を逆に受け取ろう
- つみたてNISAやiDeCoを活用して税金を回避しよう
以上、月5万円積み立てで20年後に3000万円の老後資産を形成する確実性の高い資産運用方法を紹介。…の話題でした。