社会人になって3年〜5年。
毎月の給料や賞与をコツコツと貯めて200万円〜300万円の資産を構築したという方もいるでしょう。
今後結婚式や妊娠出産というライフイベントを見込み、500万円までは増やしておきたいなど、考え始める頃ではないでしょうか?
そんな方に向けて、今回は200万円〜300万円という資産を500万円に増やす方法を、掛かる年数毎に3パターンお伝えしていきたいと思います。
目次
Contents
【1年〜4年】個別企業への株式投資
まずは投資の王道である株式投資で増やす方法です。
200万円〜300万円を倍にすることさえ出来れば一気に500万円を達成することができます。
個別株投資はリスクは大きいですが、短期的に大きく資産を増やすことが可能となる魅力的な投資先です。
1年間で2倍になる株式は数10銘柄〜500銘柄まで相場次第
上場銘柄4000銘柄近くのうち2倍以上の上昇を1年間で達成した銘柄数はどれくらいあったのでしょうか。
以下は2013年〜2018年の2倍になった銘柄数です。
- 2018年:31銘柄
- 2017年:286銘柄
- 2014年〜2016年:110銘柄〜150銘柄
- 2013年:562銘柄
つまり相場のドン底期から、回復期にかけて株式投資をしていれば比較的高い確率で2倍にすることが可能なのです。
2倍にならないとしても株価が50%以上上昇する銘柄という観点では半分近くに上るような局面もあるのです。
今がどのような相場局面であるかというと、2019年はリーマンショック以降、大きな景気後退もなく景気拡大10年を超えています。
昨年度の株価の調整からもわかる通り一旦の小休止局面です。
また政府の景気見通しが下方修正されておりきな臭い雰囲気が漂っている現状においては、株価がどんどん上昇していくという相場の追い風は期待できないでしょう。
大きく上昇する特徴のある銘柄①:高ROEを継続している企業
まず理論的な株価が大きく上昇する銘柄の特徴としてあげられるのが、高ROEを平均して高い水準で継続して出している企業です。
投資家からの資本が100億円だとして、ROEが10%であれば10億円の純利益をあげるということです。
投資の神様といわれるウォーレン・バフェット氏が好んで投資するコカ・コーラは長期的にROEは30%近辺を維持しています。
同じく、バフェット氏が最近、大きなポーションで投資しているアップルは40%という水準です。
ROEが30%ということは、現在100億の資本で配当金を出さない場合、純利益と資本は以下のように増えていくことを意味します。
ROE30% | 資本 | 利益推移 |
1年目 | 130.00 | 30.00 |
2年目 | 169.00 | 39.00 |
3年目 | 219.70 | 50.70 |
4年目 | 285.61 | 65.91 |
5年目 | 371.29 | 85.68 |
6年目 | 482.68 | 111.39 |
7年目 | 627.49 | 144.80 |
8年目 | 815.73 | 188.25 |
9年目 | 1060.45 | 244.72 |
10年目 | 1378.58 | 318.13 |
EPSは1株あたり利益です。
発行済株式数が普遍であれば純利益の増加率とEPSの増加率は一致します。
PERは投資家の心理状況を表す指標です。
PERが一定であるとすると、EPSは純利益の増加に応じて株価も上昇していきます。
10年後には理論的に株価は4年後に2倍、7年目に5倍、10年目には10倍以上となることが見込まれるのです。
ROEが30%以上でPERが15倍以下であるという割安銘柄を、楽天証券のスーパースクリーナーでソートすると、以下の26銘柄が対象として出てきます。
対象を絞ったからといって全てが投資対象というわけではありません。
たまたま今期一過性の利益がでてROEが高くでているという企業も存在しているのです。
長期的な推移を確認していく必要があります。
この中で過去5年間の平均ROEが30%を超える銘柄を抽出するとたったの4銘柄となりました。
- ディップ:37.2%
- ティーガイア:29.2%(惜しいので入れました)
- ウェルスマネジメント:34.2%
- アルテリア:40.5%(創業から4年のため4年平均)
あくまで、先ほどの銘柄が確実に上昇するとは言えません。
しかし、今後大きく上昇する可能性が高い銘柄であるということはできるでしょう。
財務諸表のより詳細な分析を通じて銘柄を、さらに分析することでリターンの確度を高めることができるでしょう。
■ 財務諸表関連コンテンツ:
大きく上昇する特徴のある銘柄②:特殊要因で株価が以上な割安水準となっている企業
他に大きなリターンを得る可能性がある銘柄として挙げられるのが特殊要因で株価が割安な水準となっている企業です。
例えばパナソニックが有名です。
パナソニックは2012年3月期、2013年3月期に8000億円規模の巨額の損失を出し株価も暴落しました。
しかし、あくまで営業利益は堅調で一過性の特別損失によるものでした。
2014年3月期には本来の水準に戻り株価もV字回復しています。
少し前に経営危機となっていた東芝も株価は徐々に回復してきており、底値からは約2倍の水準になっています。
現在マネリテ編集部として注目しているのは東京電力です。
東京電力の1株あたり利益EPSは東日本大震災の前の水準を既に上回っています。
しかしながら、イメージが悪いためか株価は以前として沈み込んでおります。
そのためPERは驚異の4倍台という水準にまで低下しています。
東京電力については詳しく分析しておりますので参考にしてみてください。
個別株投資を行うにあたって、ネット証券は手数料が低く、銘柄のソートという点でも欠かせないツールです、
おすすめのネット証券について以下で網羅的に纏めていますので参考にしてみてください。
また、株式投資は何と言っても「今」世界で何が起きているのかを把握することがとても重要です。
株式投資の基礎知識、分析手法など、基礎的な知識だけでは勝てないのが、株式投資です。
トレンド情報を積極的に把握していくようにしましょう。
例えば、株式投資で言えばセミナーに参加するなどが、情報を獲得する上では良い選択肢になるかと思います。
以下で特集していますので、参考にしてみてください。
効率的な株式投資の勉強法も特集していますので、こちらもぜひ参考にしてみてください。
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【8年〜15年】安全に達成したいなら米国インデックス型積立投資
個別株投資については大きなリターンを狙うことができる反面、大きく株価が下落をしてしまう可能性も否定できません。
出来うる限り手堅く、しかし長期的に着実に儲けていきたいという方におすすめなのが米国インデックス型投資です。
米国インデックス型投資の魅力
「100万円までのおすすめ投資先」のコンテンツでもお伝えしましたが、米国株式は過去200年間以上に亘り、短期的な下落はあるものの順調に上昇し続けています。
以下は1928年以降の30年間の平均リターンです。
つまり1928年であれば1928年から1957年までの30年間の平均リターンが何%だったかということを示したものです。
運が良ければ年率10%、悪くても年率5%の成績となっています。
5%で運用となれば2倍になるのに15年、10%であれば2倍にするのに8年間かかります
例えば年率5%であれば72÷5=14.4で切り上げて15年、年率10%であれば72÷10=7.2で切り上げて8年が倍にするのに必要となります。
積立投資の魅力〜ドルコスト平均法を活用しよう〜
一気に投資をしてしまうと、投資後に大きく下落してしまっては大きな損失を蒙ってしまいます。
しかし、投資をせずにずっと株価が上昇していってしまうのも機会損失です。
このような場合に有効になるのが積立投資です。
積立投資を行うことによって投資した商品のコストを平均化させることができます。
ドルコスト平均法で投信積立を行うことで、たとえ大幅な暴落が起きたとしても、大きな損失を被ることもありません。
また、上昇し続けた場合も機会損失を抑制することができます。
株価が大きく下落した時に購入額を増やすか、一気に例えば50万円を大きく購入することで、平均購入単価を引き下げることをおすすめします。
筆者もサラリーマン時代(総合商社)に、持株制度を利用しドルコスト平均法で自社株を購入していました。
持株購入時に資源価格の暴落で商社株が暴落した局面がありました。
その際に、株を売却した方がよいかと同僚から頻繁に相談を受けました。
しかし、現在こそ寧ろ買い増すべきだとアドバイスを行い、実際自分も限度額一杯まで購入額を引き上げました。
結果的にその後の株価回復局面で上昇したところで売却を行い200万円程利益をえることが出来ました。
1銘柄であれば正直そのまま下落し続けることもあり得ますが、インデックスに投資を行えば株価全体が下がり続けることはあり得ません。
そのため、安心して購入を増額されることをおすすめします。
楽天VTIを楽天証券の投信積立で1%ポイント還元をうけながら実施しよう!
米国株式のインデックス投信で最もおすすめできるのが楽天VTIです。
現在楽天証券でも買付額がNo.1と人気を博しています。
楽天VTIは米国のほぼ全株式の時価総額加重平均指数への連動を目指し、「バンガード社」のETFであるVTIを円建の投資信託に仕立てたものです。
楽天VTIを積立投資するのであれば、俄然、楽天証券が魅力的です。
楽天証券でクレジットカードを利用し、楽天VTIを購入することによって月額5万円まで、年額最大60万円まで購入額の1%がポイント還元されます。
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楽天証券では買い物等で貯めたポイントでも投信を購入することができます。
効率的に、お得に投資を行うことができる圧倒的な証券会社です。
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【9年〜15年】安心・安全で元本は変動しない『個人向け社債』
株式投資やインデックス投信のように、元本が変動する投資は嫌だという方におすすめなのは『個人向け社債』です。
最近ではソーシャルレンディングという言葉で表現されています。
ソーシャルレンディングと聞くと『怪しい』『危険なんじゃないの?』と不安に思われた方もいらっしゃるんじゃないでしょうか?
しかし、実際は非常にシンプルなモデルです。
ソーシャルレンディングという名前は小難しいですが、要するに、インターネットを通じて実行できる債券投資のことです。
ソーシャルレンディングはインターネット上で資金を必要としている企業に出資して利子を受け取ります。
通常の債券投資は、以下の問題点があり現実的ではありません。
- リターンが2%程度と低い
- そもそも日本では個人が投資できる案件が少ない
しかし、近年急速に拡大しているソーシャルレンディングを利用することで、個人でも簡単に且つ高い利子を受け取れることができるようになりました。
株式への投資ではなく企業への貸付なので元本が変動しないにも関わらず、5%-10%程度の高い利子を受け取ることができるのは非常に魅力的です。
以下はソーシャルレンディング業者のリスクと利回りの関係を纏めたものです。
最大で、クラウドクレジットの案件などで、年利回り13%までのリターンを見込める案件もあります。
しかし10%を超える案件においては貸し倒れや新興国案件で元本割れとなる可能性が高まります。
手堅くリスクを抑えて利子を狙うのであれば5%-8%のリターンを狙うのがおすすめです。
リスクとしては貸し付けた企業が倒産した場合に利子や元本の一部の支払いが不可能となることです。
貸し倒れリスクは通常の債券投資でも同様です。
ソーシャルレンディングでは銀行が貸し付けるような安定した企業ではありません。
貸付先に中小企業が多いことから貸し倒れとなるリスクが若干高いのが問題点です。
リターンは4%-6%とソーシャルレンディングの中では低くなっていますが元本不変の投資の中では十分魅力的な水準です。
今までFundsの全案件について詳しく精査していますが貸付先は全て財務基盤が盤石な上場企業となっています。
大企業や大企業関連事業に貸し付けることができる『FUNDS』で安心・安全な利息収入を獲得していきましょう!
目
おすすめのソーシャルレンディング業者については以下で纏めていますので参考にしてみてください。
安心度やリターンなどあらゆる側面から比較しているものは以下となります。
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まとめ
200万円〜300万円を500万円に増やすのであれば、理論が存在しない博打的要素が強い仮想通貨や、ゼロサムゲームで投機的要素が強いFXを用いるより、
王道ともいえる株式投資やソーシャルレンディングで目指した方が確度が高くておすすめです。
- 個別株 → 1年〜4年で達成可能だがリスクも高い
- 米国インデックス株 → 8年〜15年で確度高く達成可能
- ソーシャルレンディング → 9年〜15年で達成可能
株式投資に関しては、高いリターンを獲得するには市場分析、銘柄選定、そして「正しい情報」が必須です。
つまり、どうしても勉強が必要なのですが、独学で株式投資に挑んで、失敗して株式市場を退場してしまう人は後を絶ちません。
これはひとえに学習方法が間違っていたか、市場、銘柄選定などの知識不足です。
現代では、株式投資を効率よく学べる手段がたくさん存在します。
以下のコンテンツでは、株を勉強するにあたっての効率的な進め方について特集していますので、ぜひ参考にしてみてください。
また、米国株インデックス、ソーシャルレンディングなど、昔からの投資手法、トレンド的な投資手法など様々あります。
しかし、商品が多すぎると、どこから手をつければ良いのかわからないものです。
まずは、金融知識(マネーリテラシー)を高める努力が必須です。
現代では、「お金の学校」など、大人でも学べる場が次々に出現してきています。
人生設計を見据えたマネーリテラシーの向上を目指して、スクールに通うことも検討してみるのも良いでしょう。
以下のコンテンツで特集していますので、ぜひ参考にしてみてください。
以上、【令和2年】200-300万円を資産運用して安全に500万円に増やす!達成までに見込まれる年数ごとに投資先を紹介。…の話題でした。